昨年の夏に兵庫県加古川市ある「権現ダム」というところまでサイクリングに行ってきた際に「Coffee House Rocky」さんに寄って「かつめし」を堪能してきました。 「かつめし」の外見は「カツカレー」とよく似ているのですが、カレーの代わりにデミグラスソースがカツの上にたっぷりかけられている兵庫県加古川市の ” ご当地グルメ ” です。ボイルされたキャベツが添えられており、カレーのようにスプーンで頂くのではなく、お箸で頂く点も特徴の 1つです。
「Coffee House Rocky」さんの「かつめし」も大変美味しかったのですが、オリジナルは「いろは食堂」という 1947年創業のビストロだったそうです。なんでもお店が繁盛して皿が足りなくなり、 1つの皿にご飯とビフカツ(ビーフカツレツのことです。これも神戸発祥だったらしい)を盛ってデミグラスソースをかけて出したのが始まりなのだとか。
加古川駅前にあったという創業当初のお店は既に無くなっているのですが、お孫さんにあたる方が経営している「いろは食堂」が加古川駅の少し東にあるとのこと。オリジナルのデミグラスソースの味を受け継いでいるとのことですし、これは是非食べに行っておかなければ!というわけで、また加古川近辺を走りに行ったついでに食事休憩を兼ねて寄ってみることにしました。
「いろは食堂」
住所 : 兵庫県加古川市加古川町溝之口 73−1
電話 : 079-427-7800(予約可)
営業時間 : 11:00 ~ 21:30(L.O. 21:00)
定休日 : 月曜日
座席数 : 32席(個室無し)
駐車場 : 約10台
備考 : 全席喫煙可(11:30~14:30 は全席禁煙)
JR加古川駅からは南東方向に徒歩で 10分ほどです。目立つ建物なのですぐに分かると思います。支払い方法はクレジットカード不可。電子マネーは PAYPAY のみ利用可能でした。現金を用意していった方がいいでしょうね。自転車はお店の駐車場に停めて大丈夫なようです。


お店の名前は「いろは ”食堂” 」ですし、業態も ” ビストロ ” となっているので、もっと大衆的な感じのお店かと思っていましたが、落ち着いた雰囲気の店内は洗練されていて、ものすごく雰囲気がよかったです。と言っても敷居が高いとかいう意味では無く、男性一人、女性一人でも気軽に入ることができるでしょう。私が伺ったのは 18時をちょっと回ったくらいで、夕食にはちょっと早いかなという時間帯だったこともあってか他には家族連れが 1組だけでした。お昼時などはかなり混むそうです。




メニューはこんな感じ。左 2つがディナーメニュー、右 2つがランチメニューの例です。夜は要予約の「お任せコース(¥5,000~)」もあるそうです。ランチメニューは品数もある上に目でも楽しむことが出来そうでかなり魅力的ですね。ハンバーグやステーキももちろんですが、キッシュも美味しそう。
「くちどけ加藤ポーク ヘレかつめし」をオーダー。一応断っておきますが、「ヘレ」というのは「フィレ(filet)」の神戸や播磨地方の方言です。以前北海道に住んでいたときに信じてもらえず散々馬鹿にされたので念のため(笑)。右上の緑は茹でキャベツです。ソースを絡めて食べるのが定番らしい。
豚ヘレはしっかりした厚みがあって火入れも完璧。柔らかくてジューシーなヘレカツに代々味を受け継いでいる(現在は 4代目らしい)というデミグラスソースは甘みと酸味が程よく調和していて美味い!ああ、ビールかワインがお供に欲しい・・・。でも自転車で行っていたのでそこは我慢デス💧


食後に珈琲を頂いていたところ、自家製の焼きプリンをデザートとして供して頂けました。甘さが控えめで少し固めのプリンも珈琲とよく合います。カップも素敵ですね。
食事を終えて外に出ると既に真っ暗。だいぶ日が長くなって来ましたが、まだまだ寒い日も続きますね。 1947年創業の「いろは食堂」は、「ニューいろは」「パラーディオ」と店名が変わった時期もあったそうですが、現 4代目オーナーが 2015年に元の店名に戻して再出発されたそうです。現在の建物は「パラーディオ」の頃のもののようですね。とても居心地のいい空間でした。
加古川の駅前には「いろはーず」というかつめしの専門店もありますが、こちらは「いろは食堂」店主の弟さんが開業した精肉店直営のお店なのだそうです。のれん分けみたいなものなのですかね?いずれそちらのお店にもお邪魔してみたいと思います。