メインPC の内部パーツを刷新しました。これまで使っていたメインPC は 4年程前に組んだものです。この秋には消費増税も予定されていますし、ここ最近処理能力不足を感じることも若干出始めていたので、昨年末くらいからそろそろ主要パーツを入れ替えて行こうかと考えていました。+2%と言えど PCパーツ代となると馬鹿になりませんし税率 10%という数字のインパクトは大きいですからね。
最近自作PC関係の情報はあまり見ていなかったのですが、4年も経つとさすがに環境がかなり変わっていますね。まず情報集めから始めたわけですが、早速プラットフォームをどうするかでかなり悩みました。このところ Intel CPU に相次いで脆弱性が見つかったりしていましたし Ryzen の評判もなかなか良さそうだったので久しぶりに AMD で組もうかと思ってある程度構成も考えてみたりもしたのですが、調べていると 1万円程安く上げれるものの動画エンコードなどを除いた個々のアプリケーションではやはり Intel の第 9世代 Core-i シリーズとはまだ少なくない性能差がある様子・・・。次世代の Ryzen はかなり性能が上がりそうではありますが、まともに市場に出てくるのは秋頃になりそうですし、それだと増税に間に合わないかなと。
一応また 4~5年程度は使い続けられそうな構成にしたかったので、今更品薄のせいもあって価格差の無くなっている第 8世代 Core-i シリーズを買う事もなかろうということで CPU は以下のものに決定。
「Core i5-9600K 」も候補の一つだったのですが、ベンチマークなどを見る限り 95W と Core i7-9700K と同じ TDP の割にコア数とキャッシュ容量の違いが結構出ているようだったので、長期間使うということを考慮して決めました。それにしても昨年からの Intel の CPU不足はなかなか解消されないようで相変わらず品薄の状態が続いていますね。CPU が決まれば次はマザーボードです。長らく ASUS の製品を使っていたのですが、確かに品質に対する一定の安心感こそあるもののここ最近はネームバリュー分が付加されているのか同クラスのパーツを使っている他社製品より割高に感じます。以前使ったことのある MSI も似たような状況にあるようなので他のメーカーも見てみる事にしました。求めるものは安定性・耐久性・拡張性です。
実は昨年末の米尼のセールで EVGA の「Z370 Classified K」というマザーボードが 99ドル+α(送料・deposit)の破格で売られていたのを見つけてかなり購入するか迷ったのですが、第9世代 Core-i で使うには Ver.1.09 以上の UEFI でないと POST すらしないらしく、届いたバージョン次第では第 8世代の CPU を一時的にでもどうにか調達してアップデートをかける必要があるかも知れないということで見送ったのでした。(米尼のレビューを見る限り同時期に購入された方に届いた製品は Ver.1.07 のものだったらしく結果的には見送って正解だったようです。)
最終的に候補に絞ったのは ASRock の「Z390 Taichi」と「Z390 Extreme4」、Gigabyteの「Z390 AORUS MASTER」の3点。Gigabyte は過去にリビジョン商法をやっていたのであまりイメージがよくなかったのですが、Z390 チップセットの製品に関してはかなり評価が高いようですね。ASRock は変態レイアウトメーカーというイメージがあったのですが、調べていると同価格帯としてはワンクラス上の部品をふんだんに使用していて機能性・耐久性とも申し分ない様子。考えた末以下のマザーボードに決定しました。
どのメーカーも M.2 の SSDポートが一部の SATAポートと排他利用になる組み合わせがあるようです。そうなると Gigabyte の製品で実質的に使える SATAポートは 4つ、ASRock なら少なくとも 6個にはなるということで BDドライブや録画用HDD を繋いだりすることから拡張性優先で ASRock 製品に決定。Z390 Extreme4 とは最後まで悩みましたが、Bluetooth を内蔵し USBポート数にも余裕のある Z390 Taichi に決めました。また Z390 Extreme4 には POSTコードを表示出来る LED が無いようです。何かあった場合に原因の特定が楽になるこうした機能の有無も大きなポイントとなりました。歯車をモチーフにした基板のデザインにも惹かれるものがありましたしね。今回新たに購入したいくつかのパーツについては簡単なレビューをしているのでよろしければ以下も併せてご覧下さい。
今回入れ替えるパーツ達です。消費増税の予定されている秋くらいまでに改修できればと考えていましたが、調べ始めたら物欲に歯止めが効かなくなってしまい大幅に前倒しです(苦笑)。OS は以前の PC で使っていた Windows 10 Pro をそのまま流用します。Windows 10 の発表当初はマザーボードを交換した場合に DSP 版やアップグレードした OS をクリーンインストールする際の扱いがどうなるか不明で色々と憶測を呼びましたが、現在はこのような場合でも問題無く認証できるようになっています。
結局パーツ構成は以下の通りとなりました。
品目 | 旧構成 | 改修後 |
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CPU | Intel Core i7-4790S | Intel Core i7-9700K |
CPU Cooler | Noctua NH-U12P SE2 | Noctua NH-D15 |
Mother Board | Asus Z97-Pro | ASRock Z390 Taichi |
Memory | DDR3-1600(PC3-12800) CL=11 Team 8GB x2、Silicon Power 8GB x2 |
DDR4-3000(PC4-24000) CL=16 Crucial Ballistix Sports LT 8GB x4 |
GPU | EVGA GeForce GTX1070 SC Gaming ACX3.0 | |
電源 | EVGA Supernova 650 P2 80+ Platinum 650W | |
SSD | Sandisk Extreme Pro 240GB |
Western Digital WD Black SN750 NVMe 500GB |
HDD | 東芝 MD04ACA200/2TB/7200rpm(汎用) Western Digital WD Red WD10EFRX/1TB/5400rpm(PC内バックアップ用) Seagate ST4000DM000/4TB/5900rpm(TV録画用) |
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光学ドライブ | Pioneer BDR-S09JBK | |
Sound | Creative SoundBlaster ZXR R2 | |
TV Tuner | Pixela PIX-DT260 | |
Case | Nanoxia Deep Silence 1 Rev.B |
一旦今まで使っていた PC をばらして組み直していきます。Nanoxia の PCケースは拡張性が高く頑丈でよいのですがとにかく重い(ケースだけで 11.5kg 近くもあります)ので結構大変です。ケース吸気口のフィルターのおかげでそれほど内部がホコリで酷いことになっていた訳ではありませんが、それでも細かい塵がファンブレードやヒートシンクに着くわけで、エアダスターと雑巾で丁寧に清掃しながら行ったため、結局組み直すだけで半日ほどかけることになりました。GPU もばらしてファンとヒートシンクの清掃、グリスの塗り直しをしてやりました。特に初期不良などの不具合に見舞われることもなく作業を終えられたのでホッとしました。
このPCケースは上面パネルに USBハブがあるのですが、Type-C には対応しておらず USB3.0 と 2.0 としてしか使えません。せっかくの Z390 Taichi の内部 USB Type-C ポートが使えませんが、これはケース自体が数年前のものなのでまあ仕方ないですね。調べてみると USB 3.1 Type-C Gen.2 をマザーボードから 5.25 インチドライブベイに引き出す製品 もあるのですね。幸い 5.25 インチベイには余裕がありますし Type-Cポートもフロントにあるとやはり便利そうなのでそのうち購入を検討してみようかと思います。
OSは「Windows 10 のダウンロード(Microsoft)」から「MediaCreationTool」をダウンロードしてUSBメモリにインストールメディアを作成し、October 2018 Update(1809)適用済みの Windows 10 を直接入れました。USBメモリと SSD の組み合わせだと OS のインストールも非常に早くてよいですね。
とりあえずいくつかベンチを取ってみました。まずは先日リリースされたばかりの Cinebench R20 です。ベンチ中のCPUの最高温度は 69°C でした。もう少し上がるかと思っていましたが NH-D15 がいい仕事をしてくれたようです。夏場にどうなるかまだ分かりませんが空冷としては満足の出来る結果かなと思います。
FF14 のベンチは以下のような感じです。4K 解像度は GTX1070 ではやはり荷が重いようですが、なんとか普通にプレイできそうではありました。WQHD では 10,788 と余裕な感じです。ファイルを HDD から SSD に移してベンチを取ってみるとローディングタイムが 40秒台から 14.3秒くらいに大幅に短縮されますね。待ち時間が大幅に短縮されるので体感でかなり早くなったように感じましたが、ベンチマークのスコア自体にはほぼ影響しないようでした。CPU温度も 50°Cまでは上がらない感じて安定していましたし普通に使う分には発熱の心配はあまりしなくてよさそうです。メモリのみ XMP の設定を使っていますが他は全て定格動作時のものです。
これでまた 4~5年は頑張ってくれるでしょう。(GPUは 3年目に入っているのでまあ 1~2年後には交換することになるでしょうけど。)