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クリーンインストールした Windows 10 のエクスプローラー上で NAS が見えなくなってしまったので原因を探ってみた

Windows 10のクリーンインストールに伴って今までエクスプローラー上で操作できていた NAS が見えなくなってしまったので原因と解決の方法を探ってみることにしました。

NASが見えない

 以前は左のスクリーンショットのように、Windows のエクスプローラーの「ネットワーク」から「その他デバイス」のところの上部に「コンピューター」という項目があってそこに NAS などが表示されていたのですが、それらが綺麗さっぱり無くなってしまっています。勿論左のツリーにも何も表示されていません。

 

結論から言うと、原因は Fall Creators Update(1709)以降の Windows 10 で脆弱性回避のために OS のインストール時にファイル共有プロトコルSMB(Server Message Block)1.x がデフォルトで無効となるように変更されていた事でした。セキュリティ上の懸念から現在は SMB 2.0 以降の使用が推奨されているのですが、このおかげで設計の古いNASなどの SMB 2.x 以降に非対応の機器は Windows 10 から操作できなくなってしまったというわけです。



解決法のひとつとしては、SMB 1.xを再び有効化してやる事です(お勧めはしませんが)。

Windows のコントロールパネルから「プログラム」→「Windows の機能の有効化または無効化」と進み、「SMB 1.0/CIFS File Sharing Support」にチェックを入れて「OK」ボタンを押します。インストール終了後PCを再起動すれば SMB 1.x が有効化され、再び右側の SS のようにエクスプローラー上で見えるようになります。

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ちなみに「SMB 1.0/CIFS File Sharing Support」のチェックボックス横の「+」を押して展開すると「SMB 1.0/CIFS Client」「SMB 1.0/CIFS Server」「SMB 1.0/CIFS 自動削除」が表示されますが、nasne のファイルサーバーを使いたい場合は「SMB 1.0/CIFS Client」をONにするだけで良いようです。また、「SMB 1.0/CIFS 自動削除」のチェックが入っていると 15日間 SMB 1.x の利用が無い場合(PCの電源が切れていた期間は除く)には自動的に削除されるそうなので、恒常的に利用したい場合にはチェックを外しておく必要があります。この事からも Microsoft 的には SMB 1.x の使用はやめさせたいのだろうことが覗えますね。

nasne無線LANアクセスポイントとして使用している NEC Aterm WG1800HP2 の簡易NAS機能、I・O DATAの古い LANDISK では SMB 1.x を有効にしてやらないと使えないようでした。SMB は上位互換となっていますが、例えばネットワーク上に SMB 1.0 と SMB 3.11 の機器が混在している場合は低い方のバージョン(この場合は1.0)でネゴシエーションが行われます。nasne のような設計の古い機器をNASとして使い続けたい場合はこちらの手段を採る他ないでしょう。(DLNA 機能には影響しませんので nasne に録画した番組の視聴など普通の使い方をする分には心配無用です。)

ただし上記の方法は非推奨とされていることでもありますし、避けることが可能であれば避けておいた方がいいと思います。留意しておくべき事として、SMB 1.x は「WannaCry」等の一時話題になったランサムウェアによる攻撃に使用される恐れがあるという点です。自分には関係ないだろうと思っているとえらい目に遭う可能性もあります。SMB はバージョンアップによってセキュリティ面と共にパフォーマンス改善など機能強化もされているそうです。こうした点からもできれば利用せずにおきたいものです。

 


 
Synology の「DS218j」など SMB 2.0 以降のプロトコルにきちんと対応した製品を使うのであれば Fall Creators Update(1709)以降の Windows 10 をクリーンインストールした場合であっても SMB 2.0 以降のプロトコルを有効にしていれば問題なく使えるはずです。なのですが、どういうわけかうちではエクスプローラーで見えないのでもう少し探ってみることにしました。

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「¥¥192.168.100.xxx(xxxはNASに割り当てたIPアドレス)」のように頭に「¥¥(小文字)」を付けたNASのアドレスをエクスプローラーのアドレスバーに直接打ち込むことで一応アクセスできるようになりますが、この状態ではフォルダのツリー表示ができずファイル操作を行う上でかなり不便です。

ブラウザのアドレスバーに DS-218j の IPアドレスを打ち込んで DSM(DiskStation Manager)のコントロールパネルから DS-218j の設定を見ていてようやく原因らしきものを見つけることができました。「WS-Discovery(Web Service Discovery)」のチェックが入っていなかったのです。

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念のため SMB の最小プロトコルが SMB 2、最大プロトコルが SMB 3 になっていることを確認し、「WS-Discovery」のチェックを入れて適用したところすぐに Windowsエクスプローラーで「ネットワーク」の「コンピューター」の項目に表示されるようにになり、資格情報(NASのユーザー名とパスワード)を打ち込むと無事アクセスできるようになりました。フォルダツリーの表示もOKです。

SMB-connection

左の SS のように管理者モードで起動した Windows PowerShell から「get-smbconnection」と打ち込んで確認してみたところ SMB 3.1.1 でアクセスできているようでした。