グラベルロードの TREK Checkpoint ALR 5 や、クロスバイクの FX 3 Disc と組み合わせて使っている自転車用パニアバッグのうち、Bontrager の「Town Single Pannier」の方がサイドポケットに穴が空いたり前室のジッパーの持ち手を無くしてしまったりとかなりボロボロになって来てしまいました。
昨年の春から更にハンドルバーバッグとして BROOKS の「SCAPE HANDLEBAR ROLL」を使い始めたのですが、これがまた非常に私に刺さるデザインで、使い勝手も良くとても気に入って使っています。 BROOKS では「SCAPE 」シリーズとして、ハンドルバーバッグの他にもパニアバッグやサドルバッグなどデザイン的に統一されたバイクパッキング用品を発売しています。そこで今回は同社から発売されている「SCAPE PANNIER LARGE」というパニアバッグを購入してみることにしました。
実際に数ヶ月間使ってみましたので、使い勝手などをレビューしておきたいと思います。BROOKS のバイクパッキング用品って情報が少ないのですよね・・・。少し価格は高めですが、非常に素晴らしい品質なのでもっと多くの方に知られていいと思うのですが・・・。
BROOKS の「SCAPE PANNIER」には大小 2つのサイズが用意されています。
サイズ | Large | Small |
---|---|---|
取付システム | Klickfix アルミニウム製アタッチメント | |
素材 | IPX4 防水素材(600 デニール PVC&PFC フリー) | |
容量 | 18ℓ ~ 22ℓ | 10ℓ ~ 13ℓ |
外寸 | 幅 320mm 高さ 400mm ~ 600mm 奥行 160mm |
幅 260mm 高さ 300mm ~ 470mm 奥行 150mm |
バッグ重量 | 760g | 630g |
耐荷重 | 9kg | |
備考 | ロールトップクロージャー採用 |
「Klickfix(クリックフィックス)」は RIXEN & KAUL(リクセンカウル)社が開発したマウントシステムですが、私が最初に購入した「ABUS」のパニアバッグ で使われていたものと同じ固定システムです。ただ、今回購入した「SCAPE PANNIER LARGE」で使われているものの方が遥かに頑丈に出来ています。
「LARGE」「SMALL」共に定価はどちらも税込 21,780円(2024年12月現在)。1個の価格なので自転車用パニアバッグとしてはちょっと高価な方ですが、品質や耐久性については既に「SCAPE HANDLEBAR ROLL」で体験済み。バッグに使用されている生地も丈夫でデザイン性が素晴らしいので、私としては充分に納得の出来る価格です。
「SCAPE HANDLEBAR ROLL」と同様、えらく立派なパッケージに入って届きました。正直箱に入っている必要性は全く無いのですが、BROOKS の製品はなんかこういうところのセンスがいいんですよね。
カラーバリエーションはブラックとマッドグリーンの 2色。私はハンドルバーバッグの方に合わせてマッドグリーンの方を購入しました。600 デニールの素材が使われているので非常にしっかりしている反面、ずっしりと結構な重さがあります。「軽さこそ正義!」な方には向かないかも。
マウント部は 3点留めになっていて、しっかりと固定する事が出来るのでダンシングしてもバッグが暴れることはありません。調整しやすいようアジャスターのネジが緩めに留められているので、バイクのキャリアに合わせて調節したらしっかり締め込んでおきましょう。底部の角もしっかりと補強されています。
バッグ内部もキャリア側に厚みのあるプレートが入っていてしっかりとした強度を持っています。ロールトップ式のバッグですが、巻き始めるときにずれたりしないよう上部にベルクロが付けられていたりして細やかな心遣いがされている印象。
さすがにこのままカメラを入れるのは不安なので、ABUS のパニアバッグ に入れていた HAKUBA のカメラ用インナーソフトボックスを流用することにします。 何の問題も無く入りましたが、「SCAPE PANNIER LARGE」は ABUS のパニアバッグより大きいので、もう 1サイズ大きいソフトボックスに変えてもいいかも知れません。
荷物の量によってバッグのサイズを変えることが出来るのがロールアップ式のいいところ。
このクロージャーのアルミ製のフックが秀逸で、巻き上げたクロージャーに引っ掛けてストラップを引くだけで簡単に締める事ができます。中身を出したい時もフックを下から持ち上げるようにしてストラップを緩め、フックを外すだけ。ストラップの付け根には 2箇所のループが設けられていて、ここに別売りの「SCAPE SADDLE POCKET BAG」を追加したり、クリップ式のリアライト を取り付けたりする事が出来るようになっています。周囲の銀色の部分は反射素材で安全にも寄与。
前面には YKK の止水ジッパー付きのポケットも。スマホを入れたりモバイルバッテリーを入れておいたりする事が可能です。BROOKS のロゴの部分もリフレクティブ素材になっています。
KLICKfix アタッチメントの着脱は非常に簡単。バイクのキャリアにセットしたらレバーを押し込みながらキャリア側に倒すだけで確実に固定されます。外す際はレバーを押し込みながら外側にずらすだけ。
私がこれまで使ってきたパニアバッグの中で最も固定力が高いんじゃないかと思います。バッグ下部もフックがキャリアに掛かるのでしっかりホールドされます。
キャリアから取り外して持ち運びが出来るよう持ち手は最初から付いているのですが、” 少し太めの紐 ” でしかないため、カメラなどの重量物を入れて持ち運ぼうとすると手が痛くなってしまいます。
アタッチメントの横には別売りの「SCAPE PANNIER SHOULDER STRAP」というショルダーストラップを取り付ける事の出来るループが備わっているのですが、PeakDesign の ” アンカーリンクス ” を使えばカメラ用のストラップを共用出来て便利じゃないか!ということで・・・ PeakDesign の 「leash(リーシュ)」を取り付けてみることにします。
いや、いいですよ、これ(笑)。ただちょっとストラップが細い気もするので、より幅広な「Slide Lite」や「Slide」の方がよりいいかも知れません。耐荷重的にも 90kg まで吊せるので全く問題ナッシング!使わない時は専用の収納袋にしまっておけますしね。
愛車の TREK Checkpoint ALR 5 に取り付けてみた様子です。デザイン的にも非常に私好み!出来ればもう一方のパニアバッグも ” BROOKS ” で統一したいところですが、安くなないのですよね・・・。「SCAPE PANNIER LARGE」の横に「SCAPE SADDLE POCKET BAG」も追加したいなと思っているのですが、マッドグリーンの方はどうやら長期の欠品中の模様。いつになったら再入荷されることやら・・・。
BROOKS の「SCAPE」シリーズは、輸入代理店(日本ではダイアテックさんが担っているようです)の方であまり数を仕入れていないのか、欠品しがちで入手性があまり良くないのが難点です。なので、もし興味を持たれた方が居られましたら見つけた時にさっさと購入しておくことをお勧めします。非常にお勧めできるパニアバッグですよ!