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SONY「α7C II」でフルサイズミラーレス一眼カメラデビュー ~ APS-C機の「α6700」と比較しながらレビューしてみる ~

SONY の APS-C ミラーレス一眼カメラ「α6700」を発売日に購入して使い始めてからちょうど 1年を過ぎました。それまで使っていた「α6600」からは大幅な進化を遂げていて、小型軽量かつ高性能と、自転車に積んでサイクリングに持ち歩いている私にとって打って付けのカメラであることは確かでした。 ところが「α6700」から遅れること数ヶ月、10月の中頃に「α7CⅡ」という、フルサイズセンサーを搭載しつつコンパクトな筐体で人気となっていた「α7C」の後継機が発売されました。これにはもともと先代の「α7C」のシルバー色のデザインが好みだったこともあって激しく心を惹かれてしまいました。カメラってデザインが気に入るかどうかも重要な要素だと思うのですよね・・・。

「α6700」を購入した時点で「α7CⅡ」発売の噂は出ていましたが、ほんとに出て来たとしても高価になりそうな気配でしたし、「α6700」と性能的にも大差ないものになるだろうと高をくくっていたのですが、いざ発表されてみれば「α7Ⅳ」と同じ画像センサーを搭載して高感度耐性が高そうな点や、手ブレ補正の効きが 5段から 7段に向上しているなど、改善されている点が結構あるようです。

正直ちょっと「α6700」の購入を早まったなという思いが強くなってしまいました。フルサイズ機なら APS-C サイズにクロップして使うという使い方も出来ますからね・・・。「α7CⅡ」の場合は約 1400万画素相当にクロップされるとは言え、まさに 1台で 2度美味しいわけです。

いつかは買い換えるか・・・なんて思っていたわけですが、8月から SONY のカメラ関連製品が平均 10% 程度の値上げとなると聞いて踏ん切りが付きました。10% 程度とは言っても元の価格が高いので結構な値幅になってしまいます。次世代機が出てくる頃にはもっと手を出しにくい価格になってしまうかも知れませんからね・・・。

というわけで、やや不調を抱えていた「α6700」を修理に出した ついでに SONY のフルサイズセンサーを搭載した「α」シリーズの中でも最もコンパクトな「α7CⅡ」に買い換えてしまいました。これまで APS-C機「α6700」も使ってきたことですし、せっかくなので両機を比べながらレビューしておきたいと思います。どちらを買おうか悩んでいる方の一助となれましたら幸いです。

語りたいことが多く、ついつい長文の記事になってしまいましたので目次を置いておきます(苦笑)。

■ 「α7CⅡ」「α7CR」「α6700」のスペックを比較してみる

まずは今回購入した「α7CⅡ」と、同時に発売された高画素モデルの「α7CR」、これまで使っていた APS-C機の「α6700」の 3モデルについて基本性能の確認をしておくことにしましょう。

機種名 α7CⅡ
(ILCE-7CM2)
α7CR
(ILCE-7CR)
α6700
(ILCE-6700)
ソニーストア価格 328,900円(税込) 449,900円(税込) 229,900円(税込)
画像処理 画像処理エンジン「BIONZ XR」x2 +「AI プロセッシングユニット」
撮像素子 Exmor R CMOSセンサー(裏面照射型)
有効画素数 静止画:約 3,300万画素
動画:約 2,760万画素
静止画:約 6,100万画素
動画:約 5,080万画素
静止画:約 2,600万画素
動画:約 1,990万画素
光学ローパスフィルター
フォーカス検出 ファストハイブリッドAF (位相差検出方式 / コントラスト検出方式)
被写体認識AF 人、動物、鳥、昆虫、車、列車、飛行機
測距点数
(位相差検出)
静止画:最大 759点
動画:最大 627点
静止画:最大 693点
動画:最大 693点
静止画:最大 759点
動画:最大 495点
ISO 感度
(静止画撮影時)
ISO 100-51200
AUTO(100-12800)
(拡張:下限 50、上限 204800)
ISO 100-32000
AUTO(100-12800)
(拡張:下限 50、上限 102400)
ISO 100-32000
AUTO(100-6400)
(拡張:下限 50、上限 102400)
ファインダー 1.0 cm(0.39型)約 236万ドット
電子ビューファインダー(XGA OLED)
倍率 約 0.70倍
1.0 cm(0.39型)約 236万ドット
電子ビューファインダー(XGA OLED)
倍率 約 1.07倍(35 mm 判換算 約 0.70倍)
液晶モニター 3.0型 TFT(7.5cm)画素数:約 104万画素 タッチパネル式 バリアングル型
シャッター速度範囲 静止画撮影時(メカシャッター):1/4000-30秒、バルブ
静止画撮影時(電子シャッター):1/8000-30秒
動画撮影時:1/8000-1秒
ピクセルシフトマルチ撮影
全画素超解像ズーム
連続撮影速度 Hi+時:最高約 10コマ/秒 Hi+時:最高約 8コマ/秒 Hi+時:最高約 11コマ/秒
連続撮影可能枚数 JPEG Lサイズ エクストラファイン:88枚
RAW:44枚, RAW + JPEG:35枚
JPEG Lサイズ エクストラファイン:48枚
RAW:36枚, RAW + JPEG:32枚
JPEG Lサイズ エクストラファイン:143枚
RAW:59枚, RAW + JPEG:44枚
手ブレ補正機能 イメージセンサーシフト方式
5軸補正、7.0段
動画時アクティブモード対応
イメージセンサーシフト方式
5軸補正、5.0段
動画時アクティブモード対応
サイズ 約 124.0x71.1x63.4 mm 約 124.0x71.1x63.4 mm 約 122.0x69.0x75.1 mm
重量 約 514g 約 515g 約 493g

※ 価格は 2024年8月現在のもの ※ 重量はバッテリー・メモリーカードを含む
まず撮像素子についてですが、「α7CⅡ」が約 3300万画素の画像センサーを搭載しているのに対して「α7CR」では 6100万画素と、「α7R V」と同じ非常に高画素なものを搭載しています(「α7CⅡ」は「α7Ⅳ」と同じ画像センサーを搭載)。「α6700」は 2600万画素と、先代の「α6600」よりは高画素になっていますが、そもそもフルサイズのセンサーとは大きさが違うので、暗所での撮影などで不利になってしまう事実は否めません。暗所での撮影という点では画素ピッチの細かい「α7CR」よりも余裕のある「α7CⅡ」の方が有利であるということにもなります。

「α7CⅡ」の特徴の 1つである「光学ローパスフィルター」は、モアレと偽色の発生を抑える効果があるそうです。但し、解像度という点では若干の影響を与えるらしく、「スターイーター」という、天体写真を撮影する際に星の一部をノイズと誤検知して消去してしまう問題が発生する可能性があるそうです。なので搭載している方がいい、或いは不要だという単純な話では無いのですが、高画素な画像センサーを搭載し、解像度を重視した「α7CR」では敢えて非搭載としているようですね。「α6700」に搭載していないのは単にコスト面の理由だと思われます。

いずれのモデルも同世代ということで、画像処理エンジンには「BIONZ XR」を 2基搭載、更に「AI プロセッシングユニット」による被写体認識の正確さなど、「リアルタイム認識AF」と「リアルタイムトラッキング」の性能は以前のモデルと比べて格段の進歩を遂げています。

機種名 α7CⅡ
(ILCE-7CM2)
α7CR
(ILCE-7CR)
α6700
(ILCE-6700)
動画撮影(最大) 4K 60p(Super 35mm モード)
4K 30p(7K オーバーサンプリング)
4K 60p(約 1.2倍相当の画角)
4K 30p(6.2K オーバーサンプリング)
4K 120p(38% クロップ)
4K 60p(6K オーバーサンプリング)
メモリーカード SDXC(UHS-I / II 対応)カード用スロットx1
インターフェース USB Type-C(USB 3.2 準拠)、マイク、ヘッドホン、HDMIマイクロ端子(タイプD)
バッテリー NP-FZ100(7.2V 16.4Wh 2,280 mAh)
静止画撮影可能枚数 約 530枚(ファインダー使用時)
約 560枚(液晶モニター使用時)
約 490枚(ファインダー使用時)
約 530枚(液晶モニター使用時)
約 550枚(ファインダー使用時)
約 570枚(液晶モニター使用時)
実動画撮影可能継続時間 約 100分(ファインダー使用時)
約105分(液晶モニター使用時)
約 95分(ファインダー使用時)
約100分(液晶モニター使用時)
約 95分(ファインダー使用時)
約100分(液晶モニター使用時)
内蔵フラッシュ
アンチダスト機能 電源OFF時のシャッター、センサークリーニング センサークリーニングのみ
Wi-Fi IEEE 802.11a/b/g/n/ac(2.4 GHz帯 / 5GHz帯)
Bluetooth Ver.4.2(2.4 GHz帯)
NFC 対応

動画撮影に関しては「α6700」の方が向いていそうです。「α7CⅡ」や「α7CR」では高画素化による負荷の上昇がパフォーマンスに影響しているのでしょう。「電源OFF時のシャッター」機能は、レンズ交換などを行う際にシャッター幕を下ろしておくことで埃などが画像センサーに付着するリスクを減らしてくれるものです。発売前の噂段階では「α6700」にも搭載されるとされていたものの肩透かしを食らった部分だったので、ここは素直に嬉しいですね。

画素数が増えた分消費電力が増えたのか、「α7CⅡ」「α7CR」では「α6700」に比べて若干静止画撮影可能枚数や動画撮影可能時間が減っています。メモリーカードスロットがシングル仕様で CFexpress に非対応なのは上位モデルとの差別化ポイントの 1つなので致し方ありませんね。


■ ソニーストア大阪で買って来ました!

ここ最近、ソニーの製品は極力ソニーストアで購入するようにしています。というのも、保証の手厚さが非常に魅力的なのですよね。追加料金を支払うことで長期保証を付ける事の出来るショップも多いですが、たいていは所謂「自然故障」への対応まで。ソニーの「ワイド保証」では水没や落下による損傷にまで対応してくれます。これは落としてしまうと致命的な事態に陥ってしまうカメラやレンズを購入する際には特に安心です。まあ家財保険などを使える場合はそちらに頼る手もありますが。

家電量販店などの店頭で交渉したり、ポイントとして還元されたりで実質的な購入価格は下がるでしょうが、ソニーストアでも各種クーポンや株主優待券などを活用してかなり価格を抑えることも可能です。「保証」という点まで考慮するならば私はやはりソニーストアで購入しておくことをお勧めします。

ソニーストア ソニーストア


別にソニーストアのオンラインショップで購入しても構わないのですが、今回はついでの用事もあったので、サイクリングがてら梅田にある「ソニーストア大阪」まで行って来ました。自転車で行く場合は駐輪場の事が気になるかと思いますが、ちょうどソニーストアの入っている「ハービス PLAZA ENT」の向かいの「JPタワー大阪」に地下駐輪場が出来ています。先日「KITTE 大阪」が開業したビルですね。

神戸方面から梅田へのサイクリング経路や、この駐輪場などについては以下の記事でご紹介していますので、興味のある方はどうぞ併せてお読み下さい。

ソニーストア大阪では購入前にいくつかのレンズを付け替えたりして試させて頂きました。キットレンズの「SEL2860」は沈胴式のレンズなので使い始める前にレンズを展開しなければならなず、レンズキャップを外せばすぐに撮影できるというわけでないのですね。これは触ってみるまで分かりませんでした。他にもこの 4月に発売された「SEL300F28GM」など、何本かのレンズを試させて頂きながら色々説明して頂いたりと、総じて接客は非常に素晴らしかったです。

α7CⅡ-1

レンズは既に使いたいものが決まっていたのでボディのみのキットとし、どうせ必要になるので純正の「PCK-LG2」というモニター保護ガラスシートを購入しました。大部分のアクセサリーはこれまでに買い集めて来たものをそのまま使う予定です。こちらについてはまたそのうちまとめてみます。

α7CⅡ-2

最近のカメラの付属品は非常にシンプルになってしまいました。「α7CⅡ」の場合はバッテリーとショルダーストラップ、シューキャップ&フロントキャップ(装着済)が付いているだけです。ACアダプタは疎か、USBケーブルすら同梱されていないので、使い始める前に準備しておく必要があります。尤も、今時スマホ用に充電器や USBケーブルを持っていない方はほぼ居ないんじゃないかとは思いますが・・・。

付属の「スタートガイド」には初期設定を行うための必要最小限のことしか書かれていません。以下のリンクから「ヘルプガイド(Web 取扱説明書)」を参照することをお勧めします。PDF をダウンロードしてスマホに入れておくと便利ですよ。

スタートガイド(PDF)
ヘルプガイド(PDF)


Web で公開されている「スタートガイド」はパッケージ同梱のものと同じです。「ヘルプガイド」の方は「Web 取扱説明書」として、PC やスマホの Webブラウザから見ることも可能です。

α7CⅡ-3α7CⅡ-4α7CⅡ-5
α7CⅡ-6α7CⅡ-7α7CⅡ-8

「α7CⅡ」にはブラックとシルバーのカラーが用意されていますが、このシルバーのカラーリングはちょっとレトロな感じがして先代の「α7C」の頃からずっといいなと思っていたのですよね。「α7C」では不評だったグリップの浅さは「α7CⅡ」では大幅に改善されています。

α7CⅡ-9α7CⅡ-10

ボディ前面にダイヤルが追加されたことにより、誤操作防止の為として電源スイッチの作動位置が変更されています。「α6700」からそうだったのでもう慣れてはいますが、バッグに収納した際に引っかかって電源が ON になってしまう事があるので、これはやはり前の方が良かったですね・・・。スイッチを固くするなどの方法でも対処出来たのではないかと思います。

α7CⅡ-11α7CⅡ-12

ボタンやダイヤルなどは「α6700」よりかなりしっかりしているので価格差分の所有欲は満たせるかと。モニター画面はバリアングルタイプ。この辺りは好みの分かれる部分ですね。

メモリーカードは先日購入した Nextorage の UHS-Ⅱ規格に対応した SDXCカードを使うことにします。 こちらの SDカードは 256MB のモデルから書き込み速度が速くなるので、そちらを買った方が良かったかも知れません。私の使い方なら容量は 128MB もあれば充分なのですけどね。

バッテリー充電速度

同梱されているバッテリーは「NP-FZ100」です。2280 mAh と大容量で、SONY のミラーレス一眼カメラはだいたいこちらのバッテリーに統一されてきました。他のカメラと使い回しが効くのは非常にありがたいですね。ちなみに同梱されているバッテリーはスッカラカンの状態なので、初期設定を始める前に充電する必要があります。

本体に直接 USB Type-Cケーブルを差して充電することも出来ますが、9V=1.5A 程度での充電となりました(Anker 735 Charger 使用時)。本体の USB端子からの給電ではかなりの時間が掛かりますし、ケーブルを引っ掛けて落としたりしてしまうリスクもあるので、早めに急速充電器(BC-QZ1)と、出来れば予備バッテリーを購入しておくことをお勧めします。カメラにバッテリーを入れているだけでもある程度放電するようなので、いざ使おうとしたらバッテリーが無かった・・・なんてことを防げますよ。


「α6700」同様、グリップはかなり握りやすくなっているものの、やはり小指が余ります。「α6700」で使っていた SmallRig のベースプレートを流用出来れば良かったのですが、微妙にサイズが異なるため合いませんでした。「α7CR」と共通の純正グリップエクステンション(GP-X2)も発売されていますが、アルカスイス互換というわけでもない割にちょっと高すぎです。こちらについては SmallRig から「α7CⅡ」に合わせた専用品 が出ているので買い直そうと思います。

■ モニター保護ガラスシートは純正の「PCK-LG2」をチョイス!

使い始める前にモニター保護ガラスシートだけは貼っておくことにします。カメラは基本的に屋外で使う事が多いので、ふとした拍子にどこかでぶつけたりしてしまうかも知れませんし、指紋や汗で汚れてしまいやすいですからね。スマホに貼っていると保護シートに傷が付いても本体の画面は無傷だったということも結構あるんですよね。保護ガラスの交換だけで済むなら安いもんですよ。

iPhone や iPad で使っている NIMASO 辺りから出ていれば是非使いたいところですが、残念ながらカメラ用の保護フイルムは発売していないようなので、α6700 でも使っていた SONY 純正の「PCK-LG2」という製品を使う事にします。kenko や HAKUBA の保護シートに比べるとやや高価ですが、指紋などで汚れてもほんとにさっと一拭きするだけで綺麗になるのでお勧めですよ。

モニター保護シート貼付

「PCK-LG2」にはクリーニング用のウェットティッシュなどは付属していないので、手持ちの HAKUBA のクリーニングシート を使いました。保護ガラスは位置決めが難しいので、写真の様に養生テープ(セロテープなどでも可)を貼って両手で持って作業出来る様にしておくのがお勧めです。


■ 「α7CⅡ」の初期設定

細かな設定は今後使いながら決めていきますが、まずはカメラを使えるよう初期設定を行っておきます。「α6700」でもそうでしたが、最近のカメラはスマホと連携させることで非常に初期設定が楽になっています。まずはスマホに「Creators' App」というアプリをインストールしておきましょう。もちろん無料で使う事が出来ます。以下のバッジか、各アプリストアで「Creators' App」で検索してどうぞ。


ほかにも「Creators' App」をインストールすることによって「Creators' Cloud」という SONY のクラウドストレージサービスへのアクセスが可能になります。ソニーのカメラユーザーなら無料で 25GB 分のストレージが割り当てられますので、利用しない手は無いでしょう(有料での拡張も可能です)。

初期設定1初期設定2初期設定3
初期設定4初期設定5初期設定6

カメラ電源を入れたら画面の指示に従ってスマホで立ち上げた「Creators' Cloud」との Bluetooth接続を許可します。初期設定は「Creators' Cloud」アプリの方から操作できるので非常に楽ですね。

CREATORS APP-1

「Creators' Cloud メンバーシップ」に登録すれば 25GB 分のクラウドストレージを無料で使えるようになるので是非登録しておきましょう。アカウント作成済みの場合はログインするだけです。スマホの写真ライブラリへのアクセスと通知の許可・不許可を設定するとアプリのホーム画面が表示されます。

「カメラと接続する」をタップし、アプリに登録するカメラ(ここでは α7CⅡ)を選択して下さい。

CREATORS APP-2

「位置情報」の使用を許可しておく事でスマホで取得された GPSデータを α7CⅡで撮影したデータに書き込むことが可能になります。「Bluetooth」は許可しておかないと「Creators' Cloud」と接続出来ませんのでこちらは必ず許可を。「ローカルエリアネットワーク」はアプリとカメラを Wi-Fi で接続して画像をスマホに転送したりリモート撮影したりするのに必要です。

「Creators' Cloud」とペアリングするカメラを選んだらアプリとカメラに同じ確認コードが表示されていることを確認してペアリングさせてください。

CREATORS APP-3

日付や機器名称、自動電源OFF温度の確認が済めば初期設定は完了です。引き続き、「カメラの設定」から「ネットワーク」に進み、カメラの Wi-Fi設定を行うことでカメラの方で操作して Wi-Fiアクセスポイントを登録する手間が省けます。

CREATORS APP-4

「位置情報」の連動は初期状態で「切」になっています。アプリの初期画面から「カメラの設定」→「セットアップ」へ進んで自分で有効化してやる必要がありますのでご注意を。「位置情報連動」を許可することで自動時刻補正や自動エリア補正機能も使えるようになります。

PC で RAWデータを現像したい方は、SONY純正アプリの「Imaging Edge Desktop」もインストールしておきましょう。「Imaging Edge Desktop」は内部で以下の 3つのソフトに分かれています。

Viewer 撮影した画像の閲覧やタイムラプス画像の生成、レーティングなどが可能
Edit RAW画像の現像やピクセルシフトマルチ撮影画像の調整などが可能
Remote Wi-Fi / USB接続によるリモート(テザー)撮影を行うソフト

「ピクセルシフトマルチ撮影」は、手ブレ補正機構を応用してイメージセンサー少しずつずらして複数枚撮影した画像を合成し、通常の撮影では実現出来ない高解像度の画像を生成する機能です。 α7CR はこの機能に対応していますが、α7CⅡ、α6700 は残念ながら非搭載となっています。「Edit」では「クリエイティブルック」の変更も可能です。RAW画像の現像は難しそう・・・という方でも「クリエイティブルック」を変更するだけでかなり違った印象の写真に仕上げることが出来ますので、是非試してみて下さい。

■ 「α7CⅡ」を「α6700」と見比べてみる

画像センサーの違いこそあれ「α7CⅡ」「α7CR」と「α6700」の発売日は数ヶ月しか違わない兄弟機です。このためサイズや重量だけでなくボタンの配置や全体のデザインなどかなり似ている部分があります。実際ファインダーや液晶モニターなど共用されていると思われるパーツも多数ありますね。せっかく手元に「α7CⅡ」と「α6700」があるので、少し見比べてみましょう。

比較1比較2比較3
比較4比較5比較6

どちらもバリアングル液晶を採用しており、外観のデザインはほんとによく似ています。但し、モード切替ダイヤルなど、各部分のパーツは明らかに「α7CⅡ」の方が上質でした。ストラップを取り付ける三角環も「α6700」の方はカチャカチャとうるさいのに対して「α7CⅡ」はそのような音が鳴りません。動画撮影時には気になる点かも知れませんね。また、カメラ底部は「α7CⅡ」の方が使われているネジが多く、大きいものになっています。全体的なボディの剛性感は「α7CⅡ」の方が高くなっていそうです。

比較7 「α7CⅡ」にはアイカップがありません。このため僅かに奥行きが小さくなっています。またグリップは「α6700」の方がやや深くなっていますね。「α7CⅡ」も先代の「α7C」よりはかなり握りやすくなったと評判ですが、ホールド感に関しては「α6700」の方に軍配が上がりそうです。ただ、アイカップに関しては 社外品 が発売されていますので、気になる方はこちらを購入してみるという手もあります。
次に画像センサーを見比べてみましょう。

比較8比較9

左が「α7CⅡ」、右が「α6700」ですが、センサーサイズの大きさは一目瞭然ですね。APS-Cサイズの画像センサーよりも 1画素辺りの面積が大きいことでより多くの画像情報を取り込むことが可能で、階調表現は豊かになり暗所でのノイズも抑えることが可能です。同じ明るさのレンズを使った場合はボケの効果を得やすくなり、より被写体を浮き立たせた表現が出来るようになります。「α7CⅡ」のレンズマウントの外周にはフルサイズ機の証である赤いラインが誇らしげに引かれていますね。

α7CⅡアンチダスト機能

また、「α7CⅡ」「α7CR」には電源オフ時にシャッターを閉じてレンズ交換時に画像センサーにゴミが付着するリスクを減らすことの出来る「イメージセンサーのアンチダスト機能」が装備されています。

これはこれでシャッターが繊細なのでカメラの清掃時に直接ブロアーで閉じたシャッターを吹いてしまうと破損のリスクがあるなど気を使う必要のある面もありますが、屋外でレンズ交換を行う際の安心感は格段に上がりますね。「α6700」にはイメージセンサーを振動させてゴミをふるい落とす機能しかありませんでしたから、ここは明確なアドバンテージの 1つとなります(もちろん「α7CⅡ」「α7CR」にもこの機能はあります)。

■ 撮影サンプルと所感

いくつか撮影サンプルを載せておきます。はてなブログ の画像アップローダーである「はてなフォトライフ」の制限から SILKYPIX Developer Studio Pro 12 を使って画像サイズを 1200x800 pix に下げていますが、他は α7CⅡ にてエクストラファイン、Lサイズとして出力した JPEG画像のままです。トリミングなども行っていません。

サンプル-TAMRON B070

まずはいつものミクさんにご登場頂きました。「α7CⅡ」ではフルサイズ以外に APS-C用のレンズも使用することが出来るので、ずっと使っていた TAMRON の「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD (Model B070)」を使用してみました。70mm と撮影情報には出ていますが、スーパー35mm モードで APS-Cサイズにクロップされているので、換算 105mm 相当での画角となります。ちなみにこちらのレンズはフルサイズ用の標準ズームに買い換えるため、既に ドナドナ済み です・・・。

サンプル-新神戸

こちらは買い換えた標準ズームレンズで撮影したもの。このレンズについてはまた後日。

サンプル-スカイブリッジ

FE 70-200 F4 G Macro OSS II(SEL70200G2)」を付けて神戸スカイブリッジから。「クリエイティブルック」に「FL」を適用しています。

サンプル-月1

こちらは SEL70200G2 のテレ端に「スーパー 35mm モード」を適用し、APS-Cサイズにクロップして満月を撮影してみた画像です。200mm と出ていますが、実際には 300mm 相当の画像となります。約 1400万画素相当となりますが、ブログに掲載する分には充分ですね。

サンプル-月2

更に「超解像ズーム」を使って 2倍の焦点距離 600mm 相当としたものがこちらの画像になります。これくらい写れば月蝕の撮影なんかにも充分使っていけそうですね。「超解像ズーム」はデジタルズームの 1種ではありますが、カメラに搭載されている「BIONZ XR」という画像処理エンジンを使って極力画質劣化が抑えられていると言う点で通常のデジタルズームとは異なるものとなっています。

この辺りのことについては以前に以下の記事でもう少し詳しく書いていますので、併せてお読み頂ければ幸いです。「全画素超解像ズーム」から「超解像ズーム」へ名称は変わっていますが、機能としては同じものです(世代の違いはあると思いますが)。

サンプル-ヒヨドリ

庭の柿の木にヒヨドリが来ていたので 2x のテレコンを付けて撮影。「α7CⅡ」の鳥瞳認識によってピントはバッチリです。こちらのテレコンも現在評価中なのでまた改めて近いうちに。

10種類用意されている「クリエイティブルック」による色調の変化を見てみましょう。

STPTNTVVVV2
FLINSHBWSE

上段左から「ST」「PT」「NT」「VV」「VV2」、下段左より「FL」「IN」「SH」「BW」「SE」となっています。「クリエイティブルック」によるプリセットの特徴は以下のとおり。

ST 被写体・シーンに幅広く対応する標準の仕上がり。
PT 肌をより柔らかに再現。人物の撮影に最適。
NT 彩度・シャープネスが低くなり、落ち着いた雰囲気に表現。画像加工を目的とした撮影にも最適。
VV 彩度とコントラストが高めになり、花、新緑、青空、海など色彩豊かなシーンをより印象的に表現。
VV2 明るく色鮮やかな発色で、明瞭度の高い画像に。
FL 落ち着いた発色と印象的な空や緑の色味にメリハリあるコントラストを加えて雰囲気ある画像に。
IN コントラストと彩度を抑えたマットな質感に。
SH 透明感・柔らかさ・鮮やかさを持つ明るい雰囲気の仕上がりに。
BW 白黒のモノトーンで表現。
SE セピア色のモノトーンで表現。

RAW画像の現像まではとても・・・という方でも「クリエイティブルック」をカメラで切りかえることで簡単に画作りの雰囲気を変えることが出来るのでお勧めの機能です。また、撮影後に「Imaging Edge」を使えば簡単に切り替えることも可能です。

神戸大橋

ポートタワー

レンガ倉庫

手持ち撮影ですが 7段相当ということだけはあって、夕暮れ時でも手ブレ補正がよく効いてくれているようです。もっと明るいレンズを用意できれば相当使いやすくなりそうですね。

空

暗所での耐性はやはり「α6700」よりはかなり上がっているように感じられました。「スーパー 35mm モード」を使って APS-Cサイズにクロップしても 1400万画素相当あるのなら充分に実用出来ると思います。「α7CR」なら「スーパー 35mm モード」を使っても 2600万画素相当と、実質的に「α7CR」と「α6700」を 2台持ちしているような使い方も出来るので、もうちょっと頑張って買ってしまうか悩みましたが、浮いた 10万円を別のレンズの購入に充てられると思うとこれで良かったと思います。

α7CⅡ+SEL70200G2

望遠マクロの「SEL70200G2」を「α7CⅡ」に取り付けてみました。ボディが小さいので ” レンズにカメラが付いている ” 感は多少ありますが、持ち上げてみるとバランスは全く問題無いのですよね。正直「α6700」にこのレンズを組み合わせるのはちょっと勿体ない感じがしていましたが、「α7CⅡ」との組合せならフルに性能を発揮してくれる事でしょう。

何よりも「α6700」から「α7CⅡ」に買い換えたことでモヤモヤしていた部分が消えました。せっかくの小型・コンパクトなフルサイズ機ですから、これからもサイクリングなどにどんどん持ち出していこうと思います。思い切って買い換えてしまってほんとに良かったです。

ソニーストア