私が使っている三脚のメーカーである「Leofoto」は、中国の広東省で 2014年に創業した比較的新興の撮影機材メーカーです。2018年に日本に上陸していこうコストパフォーマンスに優れた撮影機材メーカーとして認知されるようになりました。日本では「Wide Trade」さんと ” KANI ” フィルターを取り扱う「ロカデザイン企画販売」さんが輸入代理店になっているようです。
私がこちらのメーカーを知ったのは、新型コロナ禍の中で行われた「CP+(シーピープラス)」というオンラインイベントがきっかけでした。その後購入した Leofoto の三脚「LS-224C」は今でも愛用しています。セットで付属していた「LH-25」という自由雲台はアルカスイス互換のプレートが付属していて、カメラの着脱が簡単なのと「ロックノブ」と呼ばれるレバーを緩めるだけで素早く構図を変えることが出来るので、価格が安い割にそれなりに便利な雲台だと思います。
ただ、難点もありました。水平方向にカメラを動かす事の出来る「パンニングベース」が付いているのですが、「ロックノブ」を緩めるとこのパンニングベースの操作だけでなく、雲台のボール自体が自由に動くようになってしまうため、事実上このパンニングベースがある意味は無かったのですよね・・・。
「ギア雲台」と呼ばれる雲台を使えば水平方向だけでなく垂直方向にも微調整が出来て完璧なのは分かっているのですが、構造が複雑になるため重くなってしまう上に結構なお値段がします。また、ギア雲台だけでは素早く構図を変えるということが出来ないため、自由雲台と組み合わせるのが一般的なのだとか。こうなると益々重量級の三脚セットになってしまうので、私の様に自転車で持ち運ぶような用途にはあまり向いているとは言えません。
「LH-25」は既に販売終了となっているようで、後継モデルの「LH-25R」という後継モデルではクランプ付近にパンニングベースが新たに追加されていて、こちらの方が便利そうだななどと見ていたところ、より使いやすそうな「LH-30R」というモデルを見つけたので買ってみることにしました。
ということで、「LH-25」との違いなどについてレビューしておきたいと思います。
■ Leofoto の自由雲台「LH-30R」をチェック!
Leofoto の自由雲台「LH-30R」の主な仕様は以下の通り。
ボール径 | 30 mm |
ベース径 | 47 mm |
高さ | 83 mm |
耐荷重 | 15 kg |
重量 | 340 g |
耐荷重が 15kg と結構な余裕がありますが、当然三脚の方の重量制限が優先されます。私が使っている「LS-224C」という三脚の耐荷重は 6kg とされているので、それ以下のカメラとレンズの組合せで使わなければなりません。まあ余程大型の望遠レンズでも使わない限りまあ大丈夫でしょう。
自由雲台の「LH-30R」に、「NP-50」というアルカスイス互換のクイックリリースプレートが付属しています。そして嬉しい収納ポーチも付いています。このポーチ、かなりしっかりした作りになっていて、小型のレンズの収納にも非常に都合が良いのですよね。
前モデルとなる「LH-30」の取扱説明書は以下からダウンロードする事が出来ます。シュークランプ部分のパンニングベースが無いモデルですが、使い方としては大差ありません。
Leofoto の製品全般に言えることですが、価格の割にかなり作りがいい印象です(尤も少しずつ値上がりしてきていますが)。プレートベースには水準器も付いているのですが、これはもうちょっと別の場所に付けて欲しかったですね。カメラを据え付けると水準器は見えなくなってしまいます。「フリクションコントロール」と呼ばれる、カメラがお辞儀してしまわないようにする機能までは残念ながら付いていません。この機能が欲しければもうちょっと出費する覚悟をしないといけませんね。
三脚取り付け部のネジは大ネジと呼ばれる UNC 3/8 インチの規格ですが、付属のアダプターを噛ますことで UNC 1/4 インチネジ(小ネジ)に変換することが可能です。
■ 「LH-25」と「LH-30R」を見比べてみる
今まで使っていた「LH-25」と比較してみましょう。
ボールの直径が 5mm 大きくなったことに伴い、全体的に大型化しています。こうして比べてみると「LH-25」の方はやはり頼りない感じが否めませんね。付属のクイックシューも「PU-25」から「NP-50」というよりしっかりしたものに変更されています。
雲台本体の重量は 130g 程の増加になります。
クイックシュープレートは 28g の増加。もちろん付属のクイックシュープレートを使わなければいけないわけではありません。カメラ側で SmallRig のベースプレート などを使っている場合はそちらでOK。
三脚に取り付けてみました。少し物々しさが出て見た目も Good 👍有り難いことに「LS-224C」を買った時に付いていた三脚ケースにも「LH-30R」を取り付けた状態のまま収納する事が出来ました。
今のところ手持ちの機材の中で最も重くなる組合せで三脚に据え付けてみました。レンズ側の三脚座を使う方がいいのかも知れませんが、この状態でも重量バランスに問題無く、非常に安定しています。
期待していた通り、水平方向へのパンが容易に行えるようになったので、パノラマ撮影などにも生かせるでしょう。今年の夏も何度かは花火の撮影に挑戦してみたいと思っているので、この三脚と雲台の組合せで持ち出してみようと思います。