マイナポイント制度がスタートしましたが、もうどこの決済サービスと紐付けを行うか決められましたでしょうか。実は私はまだ少し迷っています。当初は個人的な使い勝手を考えて「楽天Edy」と紐付けを行うつもりだったのですが、他社で魅力的なボーナス制度合戦が繰り広げられているのを見て少し様子を見ることにしました。マイナンバーカードの普及率から見てもまだ焦る必要はありませんしね。
とは言ってもさすがに 9月中には決めてしまいたいと言う事で、もう一つの候補にしていた「楽天ペイ(R Pay)」について頭を整理するためにちょっと調べ直してみることにしました。どうも色々と条件やら何やらがややこしいのでずっと放置していたのです。
■ 楽天ペイ(R Pay)とは?
「楽天ペイ(R Pay)」は言うまでも無く ” 楽天 " のスマートフォンを使ったキャッシュレス決済サービスです。2016年にいち早くスマホアプリによる決済サービスとしてスタートしました。正直展開スピードが早かったとは言えませんが、このところのキャッシュレス決済サービスの広がりもあって着実に利用者を増やしているそうです。
最大のメリットはやはり「楽天ポイントが貯まる・使える」ということですね。楽天ペイアプリのコード・QR払いを利用することで最大 1.5%の楽天ポイントが還元されます。また、有効期間が短く設定されていたり使い道が限定されていたりと、何かと制約が多く使い切りにくい「期間限定ポイント」を支払いに充てる事が出来るという点が大きなメリットとなっています。
アプリは以下のリンクから入手可能です。ストアで検索して頂いても構いません(無料)。動作可能な OS は、iOS版が iOS 11以降、Android版が Android 6.0以降となっています。
現時点では Android版のみですが、モバイルSuica を楽天ペイアプリに連携登録させることで「楽天ペイの Suica」を利用出来るようになりました。また、Android版では楽天Edy へのチャージも出来るようです。iOS版とは機能にかなりの差がありますが、これは Androidスマホの「おサイフケータイ」の機能を利用している関係のようです。iOS上の楽天Edy はずっと残高の確認くらいしか出来ませんしね。
■ 楽天ペイの使い方
楽天ペイを使って街のお店で支払う方法は以下の通りです。
画像:楽天ペイ
- 「QR払い」
「QR読み取り」をタップするとカメラが立ち上がるので店頭の QRコードを読み取って金額を入力し、確認画面でスライドを右に動かせば支払いが完了します。
- 「コード払い」
自分のスマホに表示される QRコードをお店の方に読み取ってもらう方法です。
- 「セルフ」
「セルフ」をタップし、自分で支払うお店を選択し、金額を入力した後スライドを動かすことで支払う方法です。
- 「Suica払い」
事前に楽天ペイアプリとモバイルSuica を連携させておくことで店頭のNFCリーダーにかざすだけで支払いが完了します。アプリを起動する必要もありません。
- 「楽天Edy払い」
事前に楽天ペイアプリに楽天Edyを設定しておくことでこちらも決済端末にスマホをかざすだけで「シャリ~ン♪」と支払いが完了します。こちらもアプリの起動は不要。
但し、「Suica払い」と「楽天Edy払い」は Androidスマホでのみ利用することが出来ます。上の画像は iOS版のスクリーンショットなので、「Suica払い」と「楽天Edy払い」自体の項目がありません。
■ 楽天ペイを使うことが出来る場所
楽天ペイは以下の様なお店で使う事ができます。実店舗の場合、利用出来るお店はコンビニや家電量販店などそこそこ増えてきているようです。対象店舗の詳細は「こちら」からご確認ください。
画像:楽天ペイ
ネットショップでも支払い方法に楽天ペイを選択することで利用可能ですが、使えるところは正直それ程充実しているとは言えません。ネットで利用可能な店舗については「こちら」からご確認下さい。
■ 引き落とし元の選択と還元率
最終的に銀行口座から引き落としされる方法は大きく分けて、事前に残高を ” 楽天キャッシュ ” として充当しておき、残高の範囲内で即座に決済が完結する「チャージ払い」と、後払いに出来る「クレジットカード払い」の 2種があります。
チャージ払い
予め「楽天キャッシュ」にチャージしておき、残高の範囲内で支払う方法です。チャージに使える方法は以下の 3通り。いずれもアプリの「チャージ」ボタンから行います。「支払い元」を「楽天キャッシュ」に設定しておくのを忘れないように。- 楽天カード(クレジットカードで唯一チャージ可能)
- 楽天銀行
- ラクマ売上金(ラクマアプリでの操作が必要)
クレジットカード払い
設定しておいたクレジットカードから使った分だけがその都度引き落としされます。少し前までは「楽天カード」以外で設定出来るのは VISA と MasterCard だけでしたが、JCB と American Express も 2020年7月末から登録出来るようになりました。(利用出来ない店舗もあります。)
クレジットカード会社によっては更にボーナス一括払いにしたりリボ払い扱いにしたり(こちらはお勧めしませんが)と引き落としされる日にちを変更できる所もあります。
支払いに使う手段によって率は異なりますが、楽天ペイのコード・QR払いを利用すると最大 1.5%の楽天ポイントの還元を受けることができます。
支払い方法 | ポイント還元額 |
---|---|
チャージ払い (楽天キャッシュ) |
楽天カードからチャージして 1.5% |
楽天銀行 or ラクマ からチャージして 1% | |
楽天ペイの Suica からチャージして 0.5% | |
ポイント払い | 楽天ポイント利用で 1% |
クレジットカード払い | 楽天カードを紐付けて 1% |
※ クレジットカード払いの場合は「楽天カード」のみが対象
クレジットカードを利用しつつポイント還元も受けたいという事であれば「楽天カード」を紐付けて使うしかありません。まあこれは dポイントの dカードだったり PayPay のヤフーカードだったりとどこもがやっている「囲い込み戦略」なので致し方ないですね。
楽天ペイの利用によって獲得したポイントは、翌々月末頃に " 通常ポイント " として付与されます。
■ 期間限定楽天ポイントの消化
所有している楽天ポイントを先に使ってからチャージした楽天キャッシュや紐付けたクレジットカードを使いたい場合は、楽天ペイアプリのホーム画面で「すべてのポイント/キャッシュを使う」にチェックを入れるか、その横の「設定」からポイントの使い方を設定しておきます。詳しい設定方法は「こちら」を参照ください。尚、特に意識しなくても「期間限定ポイント」から優先して消化してくれます。
但し、何点か注意しておく必要のあるところがあります。
楽天ペイで利用出来る楽天ポイントに 1回あたりの上限がある
原則として 1回の決済に使える楽天ポイントには " 30,000ポイント " という上限があります。また、楽天ID の会員ランク・楽天ペイアプリの利用状況・利用先の店舗などによってこれとは別の上限金額が設定されていることもあるそうです。(この設定額は問い合わせても教えてはもらえません。)
これとは別に月間 10万ポイントまでという制限もあるようです。不足額が出る場合は予めチャージしておくことが必要(エラーが表示されます。)
決済にポイント払いを使う場合、ポイントの残高が決済金額に満たない場合は楽天キャッシュの残高で補われます。楽天ペイアプリはオートチャージには対応していないそうなので、事前に楽天キャッシュに不足しそうな額をチャージしておく必要があります。支払いをキャンセルした時点でポイント利用期限が過ぎていた場合は返還されない
例えば予約していた場合や入荷待ちにになっていた商品の購入をキャンセルする場合、使用していた期間限定ポイントは「期限切れ」となって戻ってきませんので注意が必要です。ラクマなど全額をポイントで支払えないストアが存在する
他の決済方法と併用してください。
■ 最後に
期間限定の楽天ポイントであっても楽天ペイで利用出来るようになっているので、以前に比べてかなり使いやすくはなっているとは思いますが、それでもやっぱり色々と条件が絡んだりしてややこしいなというのが素直な感想です。加えて、楽天関係はキャンペーンが色々あって、知らないと損をしていたということもありがちです。事前に情報収集をしておく事が大事ですね。
僅かな額ですが、9月からスタートした「マイナポイント」制度に紐付けた場合の上乗せもあります。「マイナポイント」に紐付けた場合のボーナスについては以下の記事でまとめていますので、選択肢の一つとして考えて居られるのであれば併せて参照して頂ければ幸いです。