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Yamaha の低価格完全ワイヤレスイヤホン「TW-E3B」レビュー

イヤホンの左右を繋いだりするケーブルの無い「完全ワイヤレスイヤホン」も随分種類が増えました。初期の頃によく聞かれた音切れ多発などの不具合も、デバイスとしての熟成が進んだおかげであまり聞かれなくなっているようです。高級品から低価格なものまで、あまりに多くのメーカーから様々な製品が発売されているので、どれを買えばいいのか迷ってしまいますよね。

そんな中、今回ピアノやシンセなどで有名な Yamaha が発売している低価格な完全ワイヤレスイヤホンの「TW-E3B」を入手しましたのでレビューしてみたいと思います。


■ まずは基本的なスペックを確認

「TW-E3B」の先代に「TW-E3A」というモデルがありましたが、Bluetooth の無線出力が Class 2 から Class 1 へ変更(より安定した接続が可能)され、イヤホン本体の小型化、充電ケース側へのバッテリー残量表示 LED の搭載、充電ケースの磁力強化などの改良が施されているそうです。

「TW-E3B」にノイズキャンセリング機能はありません。実は上位機種にノイズキャンセリング機能を搭載した「TW-E7A」という製品も販売されていたのですが、「TW-E5A」という製品と共に充電の不具合などが原因でリコールされてしまいました。

こちらの不具合は、「TW-E3B」では生じないとのことで販売が継続されていますが、この件でのイメージダウンも影響したのか、実売価格が大きく下がって非常に手を出しやすいお値段になっています(既に販売終了となっている「ゆるキャン△」コラボのモデルはもの凄いプレミアが付いていますが)。

「TW-E3B」の基本的な仕様は以下の通り。

型式 密閉ダイナミック型(ドライバー口径 6mm)
再生周波数帯域/b> 20 Hz ~ 20,000 Hz
接続方式 Bluetooth Ver. 5.0(Class 1)
対応コーデック SBC、AAC、aptX
再生可能時間 最大 24時間(本体 6時間 + ケース充電 3回)
防水仕様 IPX5

低価格な製品であるにも関わらず、一般的なコーデックである SBC、AAC だけでなく、高音質とされている aptX にも対応している点はポイントが高いですね。ただ、当然ながら音楽を再生するデバイスの方も対応していなければならないので、残念ながら iPhone で aptX を利用することは出来ません。

防水等級が「IPX5」相当とのことなので、雨に濡れたり軽く水で汗を流したりする程度なら問題無さそうです。ただ、充電ケースの方は防水性能はありませんのでご注意を。ケースの充電に掛かる時間は約 2時間だそうです。” Fast Fuel ” のような、短時間の充電である程度使えるようになる機能はありません。

■ 「TW-E3B」のハードをチェック!

パッケージ内容 パッケージに高級感はありません。まあ価格も高くないのでこの辺は仕方ないですね。イヤホン本体と充電ケースの他には、イヤーピースが 3種類(装着済みのものと併せて 4種類)と、USB Type-A to C のケーブルに簡単な説明書と保証書が同梱されているだけです。尚、付属のマニュアルには最低限のことしか書かれていないので、「こちら」からユーザーガードを見ておく方がよいでしょう。
非常にコンパクトに作られています。ケース背面には充電用の USB Type-C 端子が配置されていました。USBテスター で見ていたところ、充電スピードはだいたい 5V/0.35A 程度といったところのようです。

TW-E3B

イヤホン本体は磁石で充電ケース内にしっかり収まるようになっています。結構強力な磁力なので、これなら充電不良は起きにくいでしょう。ケースの蓋を開け閉めする感覚も悪くないです。

ボタン側 イヤーピース側


イヤホンの内側には左右が分かる刻印がありますが、ちょっと見にくいですね。使っていて気になるほどではありませんが、黒だとやはりアップにしたときのホコリが目立ちます。イヤホン外側のヤマハのロゴの部分がクリック感のある操作ボタンになっているのですが、ちょっと固めなので耳に付けているときの操作はしにくいように感じました。

音楽再生時の操作方法は以下の通り。

再生 / 停止 左または右のボタンを 1度押す
次曲へスキップ 右のボタンをビープ音が鳴るまで長押し(約 2秒間)
曲の先頭または前曲へ戻る 左のボタンをビープ音が鳴るまで長押し(約 2秒間)
音量アップ 右のボタンを 2回続けて押す
音量ダウン 左のボタンを 2回続けて押す

このほか、電話着信時や音声アシスタント(Siri、Googleアシスタント)の操作も行うことが出来ます。詳しくは Web に置かれている ユーザーガイド を参照下さい。

重量 充電ケースの大きさは、長さ 7cmx奥行き 3.5cmx高さ 3.5cm といったところです。このくらいの大きさならズボンの前ポケットなどにも問題無く入れて持ち歩くことが出来ますね。

重量は、左右のイヤホンを合わせても 10g、充電ケース込みでも 50g 以下と非常に軽量かつコンパクトです。
イヤホンはケースから取り出すと自動的に電源が入り、ケースに戻すと勝手に電源を切って充電を始めてくれるようになっています。また、電源の ON/OFF は、左右それぞれのイヤホンのボタン操作でも行うことが可能です。ケースのバッテリーが切れているとケースに戻しても自動的に電源オフにはならないそうなので、その場合はイヤホン側のボタン操作で電源を切って下さい。

ヤマハのイヤホンは、「My楽器/Myオーディオ」でユーザー登録しておくと新製品のモニターキャンペーンやプレゼントキャンペーンへの応募、会員限定イベントなどへの参加が出来るようです。特にデメリットは無いと思うので、購入後は登録しておく事をお勧めします。

■ 「Headphones Controller 」アプリについて

「TW-E3B」には「Headphones Controller 」という無料のアプリが用意されています。

アプリ

iOS版、Android版がそれぞれ用意されていますが、このアプリで出来る事はファームウェアのアップデートと「LISTNING CARE」の ON/OFF、オートパワーオフまでの時間設定を変えることくらいです。「LISTNING CARE」はボリュームの大小を問わず自然な聞こえ方に自動調節してくれる機能ですが、基本的に ON のままで良いでしょう。後はバッテリーの残量が正確に分かるくらいしかこのアプリを使うメリットは無さそうです。

■ ペアリングする機器の切替はちょっと面倒かも

「TW-E3B」は最大 3台の機器とペアリングさせることが出来るようです。ここでスマホなどとペアリングさせるときに覚えておきたいのが、「TW-E3B」のペアリング作業は必ず右側のイヤホンから行う ということです。左側から行おうとすると片側からしか音が出ないなど、ちょっとややこしいことになるので注意して下さい。そのような場合は一旦電源を切ってからもう一度最初からペアリング作業を行うか、最悪イヤホンの初期化を行って下さい(初期化の手順は「こちら」)。

2台目以降の機器とのペアリングは、一旦イヤホン本体の電源を切った後右側のイヤホンのボタンを赤と青の LED が交互に点滅し始めるまで押しっぱなしにすることで始めることが出来ます。「Pairing」のガイド音声が流れるので接続するデバイスを操作してペアリング作業を行って下さい。

さて、ペアリング済みの機器との切替ですが、残念ながら「TW-E3B」は「マルチポイント接続」に対応していません。このため、今まで使っていた機器と別の機器で再生した音楽などを聴くには、一旦以前使っていた機器の接続を切ってから別の機器と再接続する操作が必要になります。

具体的には次のような手順で別の機器と接続し直します。

  1. まず今まで使っていたスマホなどの Bluetooth設定で「TW-E3B」の接続を解除します。
    (” ペアリング ” の解除ではありません。)
  2. 「Disconected , Pairing」の音声が流れます。これはスマホなどとの接続が解除され、左右のイヤホンのみがペアリングされている状態のようです。
  3. 別のスマホなどの Bluetooth設定メニューで「TW-E3B」を選択して接続します。
  4. 音楽などを流してみて左右のイヤホンから音が出ていれば切替成功です。

こちらも上手く切替が出来ない場合は、一旦イヤホンの電源を切り、右側のイヤホンから接続し直してみて下さい。普段 iPhone など Apple製品を使っていて AirPods や beats のイヤホンを組み合わせて使っている人にはこの操作はちょっと煩わしく感じると思います。

■ 音質・装着感は良好だがさすがにスポーツに使うには向いて無いか

まず肝心の音質ですが、悪くありません。高音域で刺さるような感じも受けませんし、ボーカルは爽やかに、弦楽器・ピアノの音も美しく聞こえてきます。販売開始時の約 1.1万円という価格でみてもまずまずの音質だと思いますし、現状の半額程度になっていることを考えるとかなりお買い得なイヤホンと言えるでしょう。もちろん iPhone と組み合わせて使う事も出来ますが、aptX に対応していることからベストの組合せは Androidスマホなんだろうなと思います。

手持ちのワイヤレスイヤホンとの比較では少なくとも「Beats Flex(こちらで紹介)」よりはかなりしっかりした厚みのある音が出ていると感じます。「Powerbeats Pro(こちらで紹介)」との比較では若干小さな音量の場面でホワイトノイズが多いように感じる事と、低音域にやや物足りなさを感じるかも知れません。遮音性はまずまずだと思います。電車などで使用しても迷惑になる事はあまりないでしょう。

Powerbeats Pro と比較-1 Powerbeats Pro と比較2


充電ケースのこの小ささは非常に魅力的ですね。同じ完全ワイヤレスイヤホンでも Powerbeats Pro はイヤーフックで耳に引っ掛ける方式なので、ランニングに使用しても全く外れる心配はありませんが、この通り充電ケースが大きいので携帯性がよくありませんでした。

「TW-E3B」は、イヤホン本体が片側 5g と非常に軽いこともあってか装着感は非常に良好でしたが、さすがにランニングなどコンスタントに着地の衝撃が入るような運動時に使うのは無理があるかなという気がします。外れて落とすかも知れないと気にしながら走るのは嫌ですからね・・・。

ですが、イヤーピースさえ自分の耳に合ったものを選んでおけば普段の生活で使っていて落としてしまうということはほぼ無いでしょう。首を軽く振ったくらいでは外れる気配もありません。運動と言ってもウォーキングで使用する分には全く問題無いと思います。

Class 1 Bluetooth のおかげで今のところ音切れも経験していません。イヤホンの品質はほぼ価格に比例すると思いますが、さすがに元値が 1万円は超えているだけのことはあって現在「TW-E3B」が販売されている価格帯の中では一歩抜きん出ているんじゃないでしょうか。今では低価格の完全ワイヤレスイヤホンも数多く販売されていますが、買って損することは無い製品だと思います。