(新)タイトルいつ決めるのさ

何かの参考にして頂ければ幸いです。

Cloudflare から「Warp」という無料でも利用可能な VPNサービスが正式スタート!

「1.1.1.1」というパブリックDNSサービスを提供してくれている Cloudflare が 4月に開始を告知していた「Warp」という VPN(Virtual Private Network)サービスが正式スタートしました。当初の予定では 7月頃には事前利用申込をしていた全員が使えるようになっているはずでしたが、最近になってようやく利用できるようになった模様です。私が iPad で事前申込をした時点で既に35万人、後日 iPhone の方でも登録してみたところ 45万人近くが並んでいて驚いたのですが、その後音沙汰が無く半分忘れかけていました(苦笑)。

■ VPNサービスとは

最近では街角のカフェやコンビニ・空港などでフリーの Wi-Fi を提供してくれている所も増えてきていますが、こうした「公衆 Wi-Fi」は無防備な状態で利用せざるを得ない場合が多く、覗き見されたり改竄されたりというリスクが存在するためセキュリティ的な問題が指摘されています。また悪意のある者が作った偽の Wi-Fi アクセスポイントをそれと知らずに使ってしまう可能性もあります。

自分には関係ないと思う人もいるでしょうが、フリーWi-Fi を利用する事で具体的にどういったリスクに晒されるのかについては Norton が公開している以下のムービーをみるとよく分かるかと思います。

このように、利用している端末のセキュリティホールを突かれて閲覧しているWeb情報を盗み見されたり、偽サイトへの誘導、改竄、個人情報やパスワードの抜き取りが行われる可能性があるのです。

そこで役に立つのが「VPN(Virtual Private Network)」で、インターネット上に仮想的に専用回線を作り出して通信内容を暗号化し、そう簡単には覗き見や改竄されないようにするための仕組みです。スマホタブレットPCで利用できる VPNアプリは既にいくつかありますが、その多くが有料サービスとなっています。筑波大学が学術研究の一環として提供してくれている「VPN Gate」は無料でも利用できますが、使い方を理解して自分で設定しなければなりません。

Cloudflare が今回サービスを始めた「Warp」は、「VPNの意味がわからない人のためのVPN」という位置づけらしく、誰でも簡単に利用することができるようになっています(勿論ON・OFFの切り替えも可能)。提供元が Cloudflare ですからワールドワイドで利用可能ですし、空港や海外旅行先で使う場合などは特に安心感が増しそうです。少なくともノーガード戦法よりは遥かにマシでしょう。まあ中国など強力な Firewall のある国では難しいかも知れませんが・・・。


■ アプリのインストールと利用方法

iOS版・iPad OS版のアプリは下のバナーをクリックしてもらうか App Store で「1.1.1.1」と入力して検索すればすぐにアプリが見つかると思います。(有料オプションに課金しない限りは無料で使えます。)

1.1.1.1: Faster Internet

1.1.1.1: Faster Internet

  • Cloudflare
  • ユーティリティ
  • 無料

Android版は Google Play から「1.1.1.1」の検索で見つかるはずです。インストールしたらアプリを立ち上げて画面の説明を読みつつ巨大なスライダボタンをONに設定すると「VPN Configurations」のインストール許可を求められるので「Allow」をタップして認証してやるだけです。9月まではこのアプリでできるのは DNSサーバーを「1.1.1.1.」に設定し、「DNS over HTTPS」という技術で DNSサーバーへの問い合わせを暗号化して覗き見されるリスクを減らすという事くらいでした。今回バージョンが 3.xとなり、VPNサービスとして無料で利用できる「WARP」と月額550円の有料オプションとなる「WARP+」が追加されました。有料サービスではより高速なアクセスが可能とのこと。

Warp

機能の有効無効を切り替えるにはアプリ画面中央の大きなスライダを左右に動かすだけと非常に簡単です。VPN接続の必要が無ければ以前のように「1.1.1.1」の DNSサーバーを利用するだけの状態にいつでも戻すことが可能です。

「1.1.1.1」の DNSサーバーを利用するだけの状態で実際に使ってみたところ、ping 値が改善されたのか SafariiTunes Video などのアプリのレスポンスがかなりよくなりました。とくに iTunes Video は購入した作品の再生開始までの時間がかなり短くなるようです。VPN を使わず、Cloudflare の DNSサーバーを利用するだけの目的であってもこのアプリを入れておく価値はあると思います。

11インチの iPad Pro と iPhone 8 でそれぞれ Cloudflare の VPN をON・OFFして計測してみたのが下のSSです。平均を取ったりはしていないのであくまでも参考値として見てください。自宅の回線は RTX830 下でv6プラス、Wi-Fiアクセスポイントには NECAterm WG1800HP2 を使用しています。何分 Wi-Fi アクセスポイントが古い機種なので最新の機器ならもうちょっと良くなるんじゃないかなと思います。

Warp速度                        ※ いずれも左側がシングル、右側がマルチ計測時

アップロード速度に顕著な差がありますが、通常利用する分にはほぼ気にならないでしょう。恐らくこの辺りが有料プランの「WARP+」との差なのだろうと思います。また、「WARP」使用中は回線キャリアが「Cloudflare WARP」として認識されています。radiko の地域判定に影響が無いことは確認出来ていますが、アクセス地域を認識するサービスなどでは影響があるかも知れません。Twitter アプリの「検索」→「おすすめ」に表示されるのが「アメリカ合衆国のトレンド」になったりといったことは起きています。

現時点ではまだホテルの Wi-Fi に接続する際などに接続が遅くなってしまうバグなどが存在するそうです。アプリ上部の虫マーク(正にbug)をタップするとレポートが簡単に送れ、対処の手助けとなるそうなので送っておくとよいでしょう。通常の利用は無料プランでも十分すぎるほどだと思います。驚くほど簡単に設定できますので公衆 Wi-Fi を使う際には利用してみてはいかがでしょうか。

※ 追記 ※


Warp+ 利用開始から数日しておそらく速さを体験してくれと言う事なのでしょう、「Warp +」の容量が iPad Pro と iPhone のそれぞれのアプリに 10GB分ずつ付与されていました。早速計測してみた結果が左のSSです。確かに VPN ON 時においてダウンロード速度がシングル・マルチ計測時共に倍くらいになっていますね。ただ、「Warp +」の容量はアカウントで管理という概念は無く、アプリ毎に管理されるので例えば iPhone のアプリで課金したとしても iPad Pro などでその残りの容量を使う事は出来ないようです。
ちなみに「Warp +」の容量を使い切ると無料版の「Warp」の状態に戻りますが、出先で使うとしても普段の利用はこの状態でも十分かなと思います。家庭内の安全な Wi-Fi 環境で使う時は特に VPN を使う必要はありませんしね。

(2019.10.23)