先日 PC のパーツボックスを整理していたら処分出来そうなパーツが出てきました。たいした金額になるわけではありませんが捨ててしまうよりはマシです。ただ、処分するにしても動作確認を取っておいた方が処分しやすいし余計なトラブルも減らせるので、超今更ですが Windows 7 をクリーンインストールしてみる事にしました。やや手間取る部分もありましたので、手順をメモとして残しておく事にします。
Windows 7 のサポートは 2020年1月14日を以て既に終了されています。本記事はあくまでも動作確認のための一時的な利用を想定したものであって現時点に於いて Windows 7 の継続使用を推奨するものではありません。セキュリティリスクが生じる恐れがありますので、できる限り早く Windows 10 または 11 へ移行されることを強くお勧めします。
今回 Windows 7 をクリーンインストールするのは、以前使っていたパーツを寄せ集めて組んだ 3rd PC。ほとんど使う事はありませんが、たまに今回のような感じで起動しています。まあそのうち Linux マシンにするかも知れませんが。主なスペックは以下の通り。
CPU | AMD FX-8300(8 Core / 3.3GHz / TDP 95W) |
Mother Board | MSI 990FXA-GD80(Socket AM3+) |
GPU | MSI N210-MD1G/D3(Nvidia GeForce 210) |
Sound | ASUS Xonar D2/PM(PCI) |
SSD | SanDisk Extreme PRO 240GB |
HDD | SATA接続の古いモノが何台か |
DVD Drive | IODATA DVR-SN18GLV(やや不調) |
見ての通り、AMD の FX-8300 という環境に 64bit版の Windows 7 をインストールします。Windows 7 は、AMD環境と Intel環境でインストールするプログラムが異なる点には注意して下さい。AMD環境用のプログラムには「x64」や「x64-Based Systems用」などの記述があります。
動作確認したかったのは TVチューナーカードです。Windows 10 でもカードの認識はするのですが、ソフトが動かなかったのですよね。まあもともと Windows XP 世代の製品でしたし。
■ Windows 7 のクリーンインストール
さて、この PC の DVDドライブですが、かなり古くて調子もあまり良くない上に元々 Windows 7 のインストールディスクとの相性がすこぶる悪かった(認識しない)のでサブPC の DVDドライブから無理やり配線を繋げてインストール時だけ使うというちょっとアクロバティックなことをやりました。ハイ、ただの横着です。
DVD さえ読み取ることが出来ればインストール作業自体は難なく終わります。240GB の SATA SSD にインストールしましたが、やはり最近の爆速 M.2 SSD に慣れてしまっているとかなり時間が掛かるように感じますね。HDD から SATA SSD に移行した時はあまりの早さに感動したものでしたが・・・。
正規版の Windows 7 パッケージからインストールしたのですが、ライセンス認証が通りませんでしたので、Microsoft に電話を掛けて長い長いインストールID を手入力する必要がありました。自作PC の構成変更で何度もインストールし直したり、Windows 8 や Windows 10 のアップグレードに使ったりしていたのでどこかでライセンス ID がガッチャンしていたのでしょう。
■ 「Windows 7 Service Pack 1」のインストール
続いて「Windows 7 Service Pack 1(以下 SP 1)」もインストールしておきます。
SP 1 について今回は以前 DVD-ROM に焼いておいたものが残っていたので、そちらを使ってインストールしました。手元に SP 1 の ISOファイルや、DVD-ROM に焼いたもの、USBメモリに焼いたものなどが無い場合は、後述の「Microsoft Update カタログ」で「KB976932(これが SP 1 です)」を検索してダウンロードし、そちらをインストールして下さい。
とりあえずこの SP 1 のインストールまでは順調にこなすことが出来ました。PCパーツの動作確認ていどならここまでやれば充分かも知れませんが、せっかく(?)なのでサポート終了直前までに公開されていたパッチを全部充ててみることにします。
もしも SP 1 のインストールの段階で躓くようなら、「KB2534366」「KB2533552」「KB2454826」を先にインストールしてみて下さい。これらのプログラムは SP1 をインストールする際に発生する可能性がある問題を修正する更新プログラムなのだそうです。
■ Windows Update が使えない!
さて、ここから Windows Update 経由で更新パッチを入れて行こうとしましたが、Windows Update を行おうとしたところ、「80072EFE」というエラーが発生してそれ以上進むことが出来なくなってしまいました。SP 1 を適用した段階では標準 Webブラウザの Internet Explorer もバージョン ” 8 ” 止まりですし、このままではネット閲覧も色々と障害が出てきます。
調べてみたところ、いくつか事前準備が必要だという事が分かりました。「Microsoft Update カタログ」というページから必要なパッチを個別に入手してインストールすることでこの問題を回避可能で、Windows Update が利用出来るようになるそうです。
ところが、Internet Explorer 8 では「Microsoft Update カタログ」のページにアクセス出来ないようなのですよね。この点については IE 8 で Google にアクセスし、Google Chrome を入手する事で解決する事が出来ました。「Microsoft Update カタログ」では以下の様なページが表示されます。
必要なプログラムは右上の検索窓に「KB~」で始まるパッチナンバーを入力する事で見つけることが可能です。今回必要になったのは以下の 4点。Windows Update のコード署名の確認方法が SHA-2(SHA-256)のみに変更されたことが原因になっているようです。
- KB3133977(Windows 7 for x64-Based Systems 用更新プログラム)
- KB4474419(x64 ベース システム用 Windows 7 のセキュリティ更新プログラム )
KB4490628(x64 ベース システム用 Windows 7 サービス スタック更新プログラム)
KB3125574(Windows 7 for x64-Based Systems 用更新プログラム)
最後の「KB3125574」は、「ロールアップパッケージ」とよばれるもので、SP 1 がリリースされてから 2016年4月までに更新された約 5年分のパッチの多くをまとめたものです。 ” 実質的な SP 2 ” とも呼ばれているものなのだそうですね。このロールアップパッケージのインストールには、先に「KB3020369」という修正プログラムのインストールが必要とのことですが、何故かうちの環境では不要とされて蹴られました。まあ「KB3125574」は無事インストールすることが出来たのでそれでいいのですが。


以上の手順を踏んだ結果、ようやく Windows Update が使えるようになりました。後は何度か Windows Update によって修正プログラムのインストールと再起動を繰り返していくだけ(時間は掛かりますが)です。無事に当初の目的だったパーツの動作確認も終わりました。実際ここまでする必要は無かったのですけどね(苦笑)。まあ同じ使うにしてもセキュリティパッチを全く適用しないノーガード戦法よりは余程マシでしょうから・・・。「Microsoft Security Essentials」も追加で入れておくのが良いでしょう。
