(新)タイトルいつ決めるのさ

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垂水駅の近くにあるレトロな雰囲気たっぷりの純喫茶「九郎右ヱ門珈琲店」へ行ってきました

私は珈琲が大好きです。紅茶も飲みますが、やはり音楽を聴きつつ珈琲を飲んでボーッとしている時間は至福のひとときです。スタバやタリーズのようなお洒落カフェに押されて数は減ってきているようですが、やはり昔ながらの「純喫茶」には独特の魅力があるんじゃないでしょうか。

神戸は幕末の開港と共にどっと西洋文化が押し寄せた影響もあってか、老舗とされる「純喫茶」が多く残っている街なのだそうです。元町の商店街には日本最古の珈琲店とされる「放香堂珈琲」もありますし、北野坂にある「にしむら珈琲店」なんかにも是非一度訪れてみて下さい。きっと虜になってしまうことでしょう。関連産業も多く集まっており、上島珈琲(UCC)やネスレ日本の本社も神戸にありますね。

ところで今回ご紹介する「九郎右ヱ門珈琲店」は ” 老舗 ” ではありません。開店されたのが 2017年と、まだ 5年程しか経っていない新しいお店ですが、アンティーク調の調度品で統一された店内は非常に落ち着いた雰囲気で、ずっと前からここにあったかのように感じずにはいられないお店です。それもそのはず、古い民家を時間をかけて改装し、喫茶店としてオープンされたのだとか。

場所は JR垂水駅から徒歩 5分、垂水区役所のすぐ北、現在建て替え工事中の垂水小学校の東隣という非常に分かりやすいところに位置しています(周辺地図とお店のデータは文末に)。このお店、ずっと気になっていたのですよね。ちょうど垂水に出る用事があったので、この機会にとお伺いしてみました。

入り口

お店の入り口は立派なガーデニングが施されていて、もうこの段階から期待させられてしまいます。まるでイギリスのコッツウォルズのよう。行った事ありませんが(笑)。表にメニューが張り出されているので安心して入らせて頂くことができますね。

入り口-引き


ですが、、、なんとこの入り口は人一人が通るのがやっとの幅。北隣は現在空き地になっていて、南隣はダンス教室かなんかの建物になっているようでした。お店自体は道路に面しておらず、この通路を進んだ先にあるという事のようです。ここだけ花が一杯なので、区役所の交差点からもすぐ分かりますよ。

エントランス


エントランスはレンガ敷きになっていてお店の入り口へと続いています。どうですか?この雰囲気!

店内入り口

日曜日と祝日は定休日、あと月に何日かお休みになる日があるようです。facebook で告知されているようなので、一応確かめてからお出かけになるのがよいかも知れません。

メニュー

メニューです。珈琲は豆から選べるのが嬉しいですね。紅茶も本格的な様子。純喫茶と言えば!という感じのクリームソーダなんかもあります。自家製ケーキや軽食もありますし、色々な組合せを試したくなってしまいますね。

店内-1

ジャズの流れる店内は暖色系の照明で統一されていて、足を踏み入れた瞬間から居心地の良さを肌で感じます。壁にはゼンマイ式の振り子時計や垂水周辺の古い写真などが飾られていて雰囲気たっぷり。この辺りもボンネットバスなんて走っていたのですね。垂水へは祖母の買い物でよく手を引かれてきていましたが、昔は狭い路地に人がわんさか居てはぐれないように必死でついて行っていたことを覚えています。また祖母の歩くスピードが早かったのですよ(笑)。

店内-2

店内の調度品も素晴らしいの一言です。ステンドグラスや格子戸、観葉植物などがバランス良く配置されていて、店内を眺めているだけでオーダーの待ち時間なんてあっという間に過ぎてしまいます。時節柄消毒用のアルコールも置かれているのですが、この容器にすら気を遣われているのが分かります。

ワッペンフォンハンブルク

たまたま私の座った席の隣には大型の帆船模型が。この船は「ワッペン・フォンハンブルグ」という大航海時代後期のハンブルクの護衛船で、なんと全長 1.1m程もある大きな模型でした。54門の大砲を搭載して私掠船や海賊船から商船を守る任務に就いていたのだそうです。

ここのマスターがまた非常に気さくな方で、ご自身も帆船模型製作の同好会に所属されているがこの模型は譲って頂いたものであること、海外の帆船模型キットはやはり寸法が狂っていたりパーツが足りなかったりといったこともままあるらしく、苦労は絶えないがそこもまた楽しみだといったことを本当に楽しそうに話して下さいました。

珈琲&チーズケーキ

グアテマラの珈琲と自家製チーズケーキをオーダーしてみました。カップ&ソーサー、ケーキプレートも素晴らしい!こういうのはスタバやタリーズなどの ” オシャンティ ” なカフェでは味わえない純喫茶の特権ですね。目でも楽しむことが出来ます。

グアテマラ

グアテマラは中米にある日本の 1/3 程の面積の国ですが、国土の 7割を占める山岳地帯の厳しい寒暖差や豊富な雨量が珈琲栽培に適しているらしく、珈琲生産量で世界 10位程に位置する珈琲生産大国なのだそうです。豊かな香りと共にやや強めのフルーティな酸味を感じるとても美味しい珈琲でした。

チーズケーキ

程よい酸味のしっとりとしたチーズケーキには生クリームとブルーベリージャムが添えられています。それぞれ単体で楽しむのももちろん美味しいのですが、珈琲とのマリアージュもまた絶品でした。

そろそろお暇しようかと立ち上がったところ、マスターが居らして二階を案内して頂くことに!ちょうどお客さんが少ない時間帯だったことが幸いしたようです。

二階予約席

まず見せて頂いたのがこちらのお部屋。予約ルームとされているそうで、小さな会合などで利用される方がいらっしゃるそうです。なんだかレストランの個室のような佇まいじゃありませんか?窓にはめ込まれたステンドグラスと和の建具が非常に良く調和しています。立派なテーブルも椅子もお見事です。

二階喫茶室

お隣の部屋が 2階席として使われているようです。こちらは大きな窓があるからか 1階とはまた違った開放的な雰囲気が素敵ですね。先程の個室とこちらの部屋の間には飾られていない立派な帆船模型が更に 2隻も置かれていました。なんでこんな所に?という質問にマスターは「置き場所がないんです」と爽やかな笑顔で。なんでも家に置いておくと奥様に叱られるのだとか(笑)。

ついつい時間を忘れてしまい、気がついたら 1時間ほど経ってしまっていました。場所がいいので混む時はかなり混むだろうと思いますので、ちょっと時間をずらしていくとゆっくり出来るかも知れません。


営業時間
 12:30 ~ 20:30
定休日
 日曜日・祝日
 (不定休あり)
喫煙
 全席禁煙
支払い方法
 現金のみ
駐車場
 無し
電話
 078-786-3792
 (予約可能)

付近に「レバンテ垂水」の駐車場がありますが、200円/30分です(自転車は 2時間半まで無料)。JR垂水駅西口からバス停のあるレバンテ垂水と区役所のある建物の通りを北に向かえばお店まではすぐです。

以前はモーニングなどもあったそうですが、新型コロナの影響もあってか現在は午後からの営業となっているそうです。そろそろ復活するかも知れませんね。月に数度程度不定休があるようですし、営業開始時間も時折変更があるようですので、確実に行きたい場合は facebook かお電話でご確認ください。

扉を開けて一歩足を踏み入れればそこは大正浪漫溢れる異空間。流れるジャズを聴きつつ美味しい珈琲とケーキでホッと一息ついてみては如何でしょうか。新型コロナで中断されていたミニコンサートやフラワーアレンジメントレッスンなどの女性向けイベントもぼちぼち再開されるようですよ。