こちらの記事は楽天モバイルが「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ」を開始した当初のものです。記録のために当時の記事を残していますが、料金体系やサービス内容などが大きく変更されていますので、最新の情報は 楽天モバイル のサイト で確認して頂きますようお願い申し上げます。
5月13日付けで楽天モバイルが新料金プランの「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ」を発表しました。新料金プランは 2022年7月1日から既存ユーザーも含め、楽天モバイルMNO を利用する全てのユーザーに適用されます。新料金プランへの移行に伴い、これまで「月額 0円」で利用することが出来ていた、「月間データ通信量 1GB 以下」という料金区分が無くなることになります。
まあ来るべくして来た新プランといったところでしょうか。現在東証プライム市場に上場している「楽天グループ(4755)」は大赤字の状態が続いています。理由は言うまでも無く、携帯電話事業の基地局建設に伴う投資が嵩んでいる事。KDDI へ支払っているローミング費用も相当な負担になっています。
こういう思い切った投資が必要な分野ではやはりソフトバンクの孫さんが上手いんでしょうね。最近では ” PAYPAY ” の立ち上げは見事だったと思います。個人的にはあの方を好きにはなれませんが(笑)。
あとはやはりこれでしょう。ぶっちゃけてますなあ・・・。この辺が嫌われる理由なのかも(苦笑)。
携帯電話回線の屋外人口カバー率は 97.2% を越えたそうですが、商業施設内や地下街・地下鉄と、まだまだ基地局整備は必要です。月間 1GB 以下の通信量に抑えているユーザーは、副回線として確保している方や休眠させている方も多いのでしょう。そうしたユーザーにも管理費などは掛かってくるわけで、今回の変更は個人的には致し方ないかなという気がします。
2022年4月の時点で楽天モバイルの契約回線数(MNO+MVNO)は 580万回線を越えたそうです。iPhone の取扱に必要とされる契約回線数のラインも突破し(300万回線あたりと言われていたらしい)、今までほど無理やりにでも契約者数をかさ上げする必要も無くなってきたという事情もあるのでしょう。
突然の発表には怨嗟の声もかなり上がっているようですが、ともかくまずは新料金プランへの移行でどう変わるのか見ていくことにしましょう。
■ 「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ」
まずは「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ」のプラン内容を確認しておくことにします。
画像:楽天モバイル
冒頭でも触れたように料金体系は、「月額 0円」で利用することが出来ていた「月間データ通信量 1GB 以下」という料金区分が無くなり、3つに整理されました。毎月 1GB 以上のデータ通信を行っていた方についてはこれまで通りです。
au回線を使ったローミングが提供されているエリアでは月間 5GB まで追加料金無しで利用することが出来る点も同じです。月間 5GB を超過した後は最大 1Mbps の速度制限を甘受するか追加料金を支払って制限を解除することが可能な点も変わりありません。
尚、ローミングエリア内で「パートナー回線データチャージ」を支払って回線速度の制限を解除していた方は、チャージ金額が変更になりますので以下の点にもご注意下さい。
追加容量 | 2022年5月現在 | 2022年7月1日以降 |
---|---|---|
1 GB | 550円(税込) | 660円(税込) |
2 GB | 1,100円(税込) | 1,320円(税込) |
3 GB | 1,650円(税込) | 1,980円(税込) |
4 GB | 2,200円(税込) | 2,640円(税込) |
5 GB | 2,750円(税込) | 3,300円(税込) |
音声通話はこれまで通り、「Rakuten Link」アプリを使って電話を掛ける限り、国内通話は無料で使う事が可能です(0570 など対象外の番号有り)。iPhone を使っている場合は、掛かってきた電話に折り返す場合は「Rakuten Link」アプリを使ってかけ直すということに気をつけていれば大丈夫でしょう。
詳しくは以下のページでご確認ください。
■ 既存ユーザーの扱いは?
既存ユーザーの場合、2022年7月1日を以て新料金プランの「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ」に強制移行されます。どうしても新プランへ移行されるのが嫌だという方は、2022年6月30日までに解約を済ませておく必要があるようです。但し、7月1日から即新料金プランに移行するというわけでは無く、10月末までは以下の様な経過処置が採られるようです。
画像:楽天モバイル
8月31日迄は「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」の料金体系(1GB 以下なら無料)が継続適用され、9月1日~10月31日までの期間については月間の通信量が 1GB 以下だった場合は料金相当の楽天ポイントが補填されるそうです。楽天ポイントは楽天モバイルの料金支払いに充当することが出来るので、「実質無料」になるというわけですね。
11月1日午前 0時を以て完全に「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ」の料金プランに移行されることになります。
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■ メールサービスがスタート!PC版「Rakuten Link」は年内開始予定
「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」の発表時では 2021年の夏頃には提供が始まるとされていた「メールサービス」が、「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ」への移行に併せてようやく開始されることになったようです。アナウンスがあってから進展が無かったのでどうなっているのかと思っていましたが、進めてはいたのですね。
この「楽天メール」は、所謂「キャリアメール」という奴で、楽天ID に対して 1つ「@rakumail.jp」ドメインのメールアドレスが取得出来るようになるそうです。こちらのメールは「Rakuten Link」アプリの機能として実装され、データ利用量としてカウントされるようです。IMAP や POP に対応しないというのは残念。こちらについては詳細の発表を待ちたいと思います。
また、こちらも長らく放置されていた、「デスクトップ版 Rakuten Link」ですが、2022年内に提供開始出来る目処は立ったようです。先程 IMAP や POP に非対応と書きましたが、「楽天メール」についてもこの「デスクトップ版 Rakuten Link」経由でやり取りが出来るようになるそうです。こちらについては IP電話の代わりとなれることを期待したいと思います。
「1GB まで無料」という料金区分が無くなった代わりに、楽天市場でのステータスが「ダイヤモンド」ならば ” SPU ” の付与率が +1倍されるようになり、会員ステータスや楽天カードの利用で最大 6倍とされるようになるそうです。まあ「ダイヤモンドランク」になるためには過去 6ヶ月間に 4,000ポイント以上、かつ 30回以上ポイントを獲得し、楽天カードを保有していることが条件になるので決して楽とは言えないですけどね。
私はさほどスマホに依存しているというわけでないこともあってか、神戸近辺で使っている限りに於いて特に不便を感じていないので今のところ残るつもりですが、やはり「月額 0円」の廃止を機に楽天モバイルからの流出はある程度あるでしょう。ただ、楽天モバイルは相変わらず問い合わせのやり取りに時間が掛かるという状態が続いているようなので、ここのところは早急に改善をお願いしたいと思います。