ジャパンインベストメントアドバイザー(東証プライム市場・証券コード 7172、以下 JIA と略)から株主優待が届きました。が・・・。いやはや、やられましたね・・・。
JIA は 2006年9月の設立。 2014年9月に東証マザーズ市場へ上場、2020年10月に東証 1部へ昇格し、現在は東証プライム市場に属しています。元々は海運コンテナオペレーティング・リース事業を主体としていましたが、その後 M&Aアドバイザリー事業や航空機オペレーティング・リース事業などに進出、2015年には株式専門誌の老舗と言える日本證券新聞社を傘下に収めてメディア事業と IRアドバイザリー事業を始めています。
売上高は順調に伸びていたようですが、さすがに新型コロナ禍が特に航空機リース事業に大きく影響したようです。サプライチェーンの混乱による機体の納品遅延などもあったようですね。とは言え、2022年12月期には売上高は新型コロナ禍以前の水準にまで回復したようです。ただ、この辺りは流行の波もある事ですし、完全に新型コロナが収まったわけではない以上、まだまだ不安定な状況は続きそうです。
さて、株主優待についてですが、2021年10月末に引き続き、2022年12月末にも「改悪」がありました。
特に 2022年12月末の「改悪」は悪質と言っていいでしょう。権利日の間近での発表でしたからね・・・。普通は変更があるにしても数ヶ月前には告知しておくべき事項ではないかと思います。別に恨み辛みを言うつもりはありませんが、私、しっかり引っかかってしまいましたよ。ま、IR を見落としていた自分が悪いんですけどね。正月に TDnet を見返していて気付きましたが、後の祭りですわ。
言い分としては長期保有する株主が増えて来たということのようです。「トラスコ中山」のように、優待目的の株主が増えすぎ→費用負担が重くなって優待廃止 なんてこともありますから、致し方ないところではありますが、まさか年度末ギリギリで変えてくるとは油断していました。
株主優待制度の内容は以下の 2種類。保有株式数と保有継続期間によって内容が異なります。
● 優待その① クオカード
【 変更前 】
保有株式数 / 保有期間 | 1年未満 | 1年以上 2年未満 | 2年以上 3年未満 | 3年以上 |
---|---|---|---|---|
100株以上 2,000株未満 | 500円分 | 1,000円分 | 3,000円分 | 5,000円分 |
2,000株以上 | 1,000円分 | 3,000円分 | 5,000円分 | 10,000円分 |
【 変更後 】
保有株式数 / 保有期間 | 1年未満 | 1年以上 2年未満 | 2年以上 3年未満 | 3年以上 |
---|---|---|---|---|
100株以上 200株未満 | ー | 500円分 | 1,000円分 | 3,000円分 |
200株以上 2,000株未満 | 500円分 | 1,000円分 | 3,000円分 | 5,000円分 |
2,000株以上 | 1,000円分 | 3,000円分 | 5,000円分 | 10,000円分 |
2022年の変更で「100株以上 200株未満」という区分が追加されました。そして、継続保有期間の説明文の中に「ただし、単位株 [ 100株 ] 以上であること」との文言が追加されています。どうやら端株は継続保有としてカウントされなくなったようですね・・・。私が引っかかったのはここみたい。
<広告>
![](https://www16.a8.net/0.gif?a8mat=3BSFUS+4TULF6+3XCC+6AJV5)
![](https://www17.a8.net/0.gif?a8mat=3BSFUS+4TULF6+3XCC+6HMHT)
● 優待その② 日本證券新聞デジタル版購読券
【 変更前 】
保有株式数 / 保有期間 | 1年未満 | 1年以上 2年未満 | 2年以上 3年未満 | 3年以上 |
---|---|---|---|---|
100株以上 2,000株未満 | 3ヶ月分 | 6ヶ月分 | ||
2,000株以上 | 6ヶ月分 | 12ヶ月分 |
【 変更後 】
保有株式数 / 保有期間 | 1年未満 | 1年以上 2年未満 | 2年以上 3年未満 | 3年以上 |
---|---|---|---|---|
100株以上 200株未満 | 3ヶ月分 | 6ヶ月分 | 12ヶ月分 | |
200株以上 2,000株未満 | 3ヶ月分 | 6ヶ月分 | 12ヶ月分 | |
2,000株以上 | 6ヶ月分 | 12ヶ月分 |
こちらも「100株以上 200株未満」という区分が追加されましたが、100株でも 3年以上持ち続ければ 1年間「日本証券新聞」を読めるようになりました。
デジタル版日本證券新聞の購読開始日は 4月1日と決まっていて自分で決めることは出来ないようです。終了日については株式の所有数と保有期間によって異なります。「こちら」から日本證券新聞のサイトにアクセスし、「JIA 株主様専用ページ」のバナーをクリックしてクオカードが添付されていた台紙に書かれている「管理番号」と「パスワード」を入力した後に自身のメールアドレスと新しいパスワードを設定すればログイン出来るようになります。(次回以降はメールアドレスと新しいパスワードのみでOK)
JIA の場合、決算期末日(12/31)および第 2四半期末日(6/30)の時点で作成される株主名簿に、同一の株主番号で 3回以上連続して載った場合に「保有期間 1年以上 2年未満」、5回以上継続して載った場合には「2年以上保有」と見做されます。住所・氏名の変更、貸株サービスの利用等により一時的にであっても名義が変わった場合など、株主番号が途中で変わってしまった場合は長期保有者と見做されない事があるので注意して下さい。また、端株を活用している場合は、6月末の時点でも単位株以上に買い増ししておく必要があるようなのでご注意を。
投資をしていれば情報はいくらあっても困らないものですから、自費で購読するには割高感の大きい日本証券新聞の購読券は悪くないと思います。” 読み物 ” として考えると、最初の見開き 2ページと最後のページくらいしか読めるところはありませんけどね・・・。更新されたレーティング情報なんかが見れるのはいいですが。それにしても権利日直前での優待内容変更というのはかなり印象が悪いですね。そのうちやっぱり株主優待出すのや~めたとか言い出すかも知れません。