フロントスピーカーを5年程使った ONKYO の「D-55EX」から DALI の「ZENSOR3」に入れ替えました。
先にセンタースピーカーとして Zensor Vokal を導入していたこともあって ZENSOR3 にするか、はたまた ZENSOR1 にするか迷っていましたが、サイズ的にもなんとか置くスペースの確保が出来そうだったので、より力のありそうな ZENSOR3 に決めました。原材料費高騰を理由に 2015年に価格改定が行われて実売 5万円を超える状態が続いていましたが、このところ徐々に価格が下落していく傾向にあるのでまた買いやすくなってきているのではないかと思います。
● 周波数特性 / 50Hz~26.5kHz
● 入力感度 / 88.0dB
● インピーダンス / 6Ω
● 推奨アンプ出力 / 25~125W
● クロスオーバー / 2.6kHz
● ユニット構成 / 180mmコーン
25mmソフトドーム
● 外形寸法 / 351×205×293 (mm)
● 質量 / 6.3kg/1本
ブックシェルフ型のスピーカーとしてはやや大型です。ちょうど 27インチの PC用ディスプレイ本体の縦の長さとほぼ同じ高さでした。置いてみると先に購入していた Zensor Vokal とちょうど良い感じのサイズバランスになりました。こちらにしておいて良かったと思います。バスレフポートがリアにあるので、音響的にも背後のスペースはある程度あった方がよさそうです。インシュレーターは audio-technica の「AT6099」を合わせることにしました。Zensor Vokal の分と併せて 2セット購入したのでそれぞれ 4点支持にして使っています。
DALI の Zensorシリーズと言えば特徴的なのがこのウーハーとトゥイーターのユニット。一目でこのシリーズだと分かります。姉妹機の Zensor 1 が 13.5cm のウーハーを搭載しているのに対して、こちらの Zensor 3 は 18cm !この大きさになってくるとなかなかの存在感です。ウーハーの振動板には微粒子パルプにウッドファイバーを混合したコーンが採用されているのですが、このウッドファイバーの繊維がひっかき傷のように見えてしまうせいで販売店に苦情を言う人も居たようですね。こういうものだと説明するのになかなか苦労されることがあるそうです。
18cm のウーハーからはなかなかに情報量の豊かな低音部が聞こえてくるので、腹に響く重低音が欲しいというのでもなければサブウーファーが無くてもそれ程力不足は感じないんじゃないかと思います。でもまあ映画やライブなんかを視聴する時はあるに超したことはないでしょうけどね。臨場感が全然違ってきますから。
コントラバス(ウッドベース)やチェロといった弦楽器がとても心地よく響きます。トランペットなどの金管楽器の鳴りもよいですね。サックスなんかも実に艶っぽい音を聴かせてくれます。ヴォーカルも低音から高音までよく通り、この人の声には低音部にもこんなに深みがあったのかと新たな発見が得られて驚きました。クラッシックからロックまでそつなく鳴らしてくれるようですが、中でも女性ジャズヴォーカルのようなアコースティック楽器がふんだんに使われた音楽とは特に相性がいいように感じました。
上を見上げればきりがないスピーカーの世界ですが、価格帯から思っていた以上の満足感を得ることが出来ており、とてもいい買い物になりました。まだまだ鳴らし始めたばかりなので今後が楽しみです。
慣らしも終わり、映画に音楽にと日々大活躍しています。既に Zensor シリーズは製造終了となってしまいましたが、実質的な後継機として「OBERON」シリーズが販売されています。少し価格帯が上がってしまいましたがこちらも中々に評判が良いようですね。
(2019.3.10)