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SONY のヘッドホン MDR-100A 用に長めのヘッドホンケーブルを製作してみました

SONY の MDR-100A にはリモコン付きと無しのそれぞれ 1.2m の長さのケーブルしか付属して居らず、AVアンプなどに接続して使う場合には短すぎてかなり不便です。やはり 2.5m~3m 程度の長さは欲しいところですが、最近のヘッドホンはスマホや DAP などのポータブル機器での利用を念頭に置いているのか、短いケーブルしか付属していないケースが多くなっているようです。

ヘッドホンやイヤホンのケーブルを交換して音質を変えようという「リケーブル」という行為がわりと広まっているようで交換用のケーブル自体は様々なメーカーからそこそこ豊富に発売されています。(価格に見合うだけの期待した効果が得られるかどうかなかなか微妙なところではありますが・・・。)ただし、SONY の MDR-100A や MDR-1A などでは残念ながら下記理由で買えばどれでも使えるというわけにはいきません。

f:id:Vulpes-ferrilata:20200109224045j:plain:w200,left 左の写真は MDR-100A 本体への接続部分です。写真の様にプラグの根元に段差と羽根が付いた特殊な形状になっている為、段差のないプラグでは奥までしっかり差し込むことが出来ずヘッドホンの片側からしか音が出なかったりします。また、この段差部分の直径が同様の形状の市販品の多くより小さくなっているので更に選択肢が少なくなっています。

既製品で AVアンプなどでも使いやすい 3m程度のものとなると、 SONY の MUC-S30UM1(3.0m)や OYAIDE の HPSC-35(2.5m)辺りくらいになってしまうのですが、どちらも上位機種の MDR-1A などで使われることを想定しているようで、そこそこいい値段がします。MDR-100A 本体の価格を考えると少し勿体ないような気にならずにいられなかったので、自作にチャレンジしてみることにしました。今回は音質がどうこうというより利便性の向上が主眼です。

f:id:Vulpes-ferrilata:20200109224936j:plain:w250,right まずは 3.5mm のステレオミニプラグの選定です。ヘッドホン本体側のプラグは上記理由からあまり選択肢は多くありません。今回は 4極バランスプラグの
     NOBUNAGA Labs NLP-PRO-IS3.5/4
にしました。「日本製」の文字にも惹かれます。機器接続側のプラグはなんでも良かったのですが、せっかくなので同じメーカーで合わせることとし、
     NOBUNAGA Labs NLP-PRO-TP3.5
を使うことにしました。こちらは 3極です。どちらのプラグも仕様上では 4mm までの太さのケーブルが使えるようになっています。ヘッドホン側のプラグも3極でよいという場合はやや入手性が悪くなりますが、オヤイデの「P-3.5SRHP」でも大丈夫なはずです。

f:id:Vulpes-ferrilata:20200109233551j:plain:w180,left ケーブルは「Mogami Neglex 2893」という 4芯シールドケーブルを使うことにしました。Φ4.8mm とやや太めですがケーブルはとてもしなやかです。発注単位の都合上 3m 購入しましたが、ちょっと長すぎるかなと思ったので 2.5m にして使うことにしました。ベルデンの 8876088761 なども考えましたが調べているとかなり固いケーブルらしく、ヘッドホンケーブルとしての取り回しなどを考慮して Mogami 2893 の方にしました。せっかく4芯なのでなんちゃって独立グランドケーブルもどきということで(笑)。信号ケーブルは全て色分けされているので作業し易くて助かります。
サウンドハウス  パーツに関しては「サウンドハウス」さんで揃えるのがお勧め。

手持ちには以前ホームセンターで購入した Φ2mm とかなり太い極普通の鉛入りハンダしか無かったので、オヤイデ電機の「音響専用合金ハンダ SS-47 (50g) 」も用意しました。半田ごても本当は極細のコテ先のものがあればいいのですが、こちらはとりあえずコテ先をヤスリで削って尖らせて使います。また、細かい半田づけ作業になるので適当な小型のバイス(万力)と、端子部の絶縁&補強用に熱収縮チューブくらいはあった方がいいと思います。

f:id:Vulpes-ferrilata:20200109234955j:plain:w350,left 左が結線図になります。
MDR-100A や MDR-1A の 4極端子はやや特殊な結線になっているようなので注意が必要です。(L(-)と R(-)が逆になっているのが主流のようです。)この辺りの融通が利くのは自作ケーブルのいいところですね。 端子部分の黒いところは絶縁用の樹脂部品になっています。半田ごてを当てすぎると溶けてしまうので素早く作業を終わらせる必要があります。

f:id:Vulpes-ferrilata:20200109235215j:plain:w250,right ケースのケーブルを通す部分の内径が 4mm、ケーブルの外径が 4.8mm なので僅かな差ですがそのままではギリギリケーブルを通すことができません。なのでテーパリーマを使ってぐりぐりやって少し直径を広げてやりました。シェルは真鍮製なので加工は楽です。また、シェルや熱収縮チューブなどは先にケーブルに通しておくのを忘れないように。結構ありがちな失敗ですが絶望を味わうことになってしまいます。。。


まずは練習を兼ねて比較的作業の楽な 3極の方から半田づけしていくことにします。プラグの端子部分に当てがいながら線材の長さを調節し、被覆を剥いて予備ハンダを施しておきます。こちらは 3極なので L(-) と R(-) は纏めてよじっておきました。プラグをバイスに固定して予め端子部分にも予備ハンダを乗せておき、できるだけ短時間で作業を終わらせられるようにしておきます。(絶縁部が溶けるので。) 共通 GND をまず半田づけして線材が動かないようにし、その後ラジオペンチで L(+) と R(+) の線材をつまみながらを半田づけしました。作業後テスターで導通検査をしてショートしてないことを確認します。

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次に 4極の方です。こちらも同様にまずプラグの端子部分に当てがいながら線材をカットし、被覆を剥いた線材とバイスで固定したプラグ端子の双方に予備ハンダを施しておいてから先に L(-) を半田づけしてケーブルを固定し、L(+)→R(+)→R(-) の順に半田づけしました。細かい分 3極プラグより難易度は上がります。こちらもテスターで導通検査をしてショートしてないことを確認してから熱収縮チューブを被せてプラグケースとの絶縁を確保しておきます。熱収縮チューブの収縮にはライターなどでさっと炙る人が多いようですが、私は煙草は吸わないので手持ちが無く、半田ごての根元部分に紙を巻いてワンクッション置いたものを直接チューブに押し当てるという荒技を使いました。とてもお勧めできる方法ではありませんが・・・。ヒートガン辺りがあるいいのですけどね。

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半田づけがかなり細かい作業になるので通販番組なんかで見かける頭に固定できるサンバイザー型のルーペのようなものがあるとかなり作業が楽になるかと思います。関係ないですが撮影用にスマホ用のマクロレンズが欲しいなあ・・・。

f:id:Vulpes-ferrilata:20200110000230j:plain:w350,left 最後にもう一度ショートしてないか確認をし、完成したケーブルをヘッドホンに取り付けてみました。ヘッドホン側のプラグも小気味よくカチッと奥まではまり、見た目にも統一感があってなかなか良い感じです。早速音を出して確認してみましたが音質的にも問題は無く、左右に音を振ってもきちんと出力されていて結線ミスなどもなさそうで安心しました。主に AVアンプへの接続用として使うつもりなので機器接続側のプラグは直接 6.3mm の標準プラグにしてもよかったのですが、汎用性を考えて 3.5mm のミニプラグを使いました。変換プラグも標準→ミニよりミニ→標準の方が遥かに入手しやすいですし、標準→ミニの変換プラグは差し込んだ時にジャックの方の強度が心配になる見た目になるのですよね。
3月に発売されたばかりの MDR-1AM2 もヘッドホン側のプラグの段差部分の直径や結線は MDR-1A・MDR-100A と同じようなので同様にケーブルを作成することができると思います。

そうそう、作業中にハンダの付いたコテ先を誤ってプラグのネジになっている部分に当ててしまい、付着したハンダのせいでシェルがねじ込めなくなってしまってハンダを除去するのに苦労する羽目に陥りました。このようなことにならないようにご注意を・・・って普通はしませんよね(苦笑)。

※ 追記 ※


上記で作製したケーブルを「MDR-1AM2」でも問題無く差し込んで使用できることを確認しました。

(2019.12.18)