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「高画質」を追求し続ける純国産写真編集ソフト「SILKYPIX Developer Studio Pro 11」をレビュー!SONY α6700 で使ってみました!

カメラを趣味としている方なら何らかの写真調整ソフトを利用しているんじゃないでしょうか。撮影した写真の色味を修正したり、トリミングして必要な箇所を切り出したりと、様々な事が可能です。最近は肖像権に対する目も厳しくなってきているので、写り込んでしまった見知らぬ方のお顔をぼかしたりすることも出来ますからね。

また、はてなブログ に写真を掲載する場合は「はてなフォトライフ」にアップロードした写真データーを貼り付けるのが簡単ですが、アップロードする事の出来るファイルのサイズに「1ファイル辺り 10MB 以下」という制限があるので、デジタル一眼カメラなどで撮影した高解像度のデータは縮小してやらないと投稿することが出来ません。

画像サイズの縮小やトリミングくらいなら Windows 標準アプリの「ペイント」などで行えなくもありませんが、色味を修正したり一部分をぼかしたりといったような事までは行えません。Adobe のソフトを使う方が多いのかも知れませんが、私はどうもサブスクリプション制というものに抵抗感があるので、以前は市川ソフトラボラトリー(現在は合併により「アドワー株式会社」の 1部門となっています)の「SILKYPIX JPEG PHOTOGRAPHY 10」というソフトを使っていました。 上記のソフトでは JPEG ファイルのみ取り扱いに制限はされているものの、非常に多機能でしかも買切り型です。初めのうちはこれで充分だったのですが、しばらく写真を撮っているとやはり RAW 画像の現像にも興味が出てきます。ということで、昨年の 6月頃に「SILKYPIX Developer Studio Pro 11」に移行しました。こちらは RAW現像エンジンに「クリアビュー」という新しいデモザイク処理技術が搭載されたこともウリの機能の 1つになっています。

7月末にカメラを α6700 に買い換えてからしばらく RAWデータの現像は対応待ちとなってしまったのですが、10月末にようやく全ての機能を使えるようになり、だいぶ扱い方にも慣れてきたので、ここいらでレビューしておくことにします。SILKYPIX に興味をお持ちの方の参考にして頂けると幸いです。

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■ エディション毎の機能の違い

「SILKYPIX 11」シリーズの動作環境は以下の通りです。

Windows Mac
Windows 11 / 10(64bit版) macOS 14 / 13 / 12 / 11 /10.15
Intel Core 2 Duo 以上 or AMD Athron 64 X2 以上 Intel Core 2 Duo 以上(M1 は検証中)
DirectX 10 以上に対応した GPU
RAM 4GB(推奨 8GB)以上
20GB 以上の空き容量のある HDD / SSD(合成時は 50GB 以上必要)
解像度が XGA(1,024×768)以上のディスプレイ

メモリは 8GB以上推奨とされていますが、16GB以上、出来れば 32GB 以上は欲しいところ。多ければ多いに越したことはありません。 必要な CPU のスペックなどを含め、2024年現在としてはかなり緩い動作要件ですが、処理によってはかなり重くなるので、できる限り高性能な PC を用意した方がよいでしょう。気になる方は購入前に体験版で試してみることをお勧めします。

今回私が購入したのは「SILKYPIX DEVELOPER STUDIO PRO 11」という製品ですが、「SYLKYPIX」には 3つのエディションがありますので、機能の違いについて比べてみることにします。
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プロフェッショナル版  スタンダード版     JPEG 専用版   
DL版通常価格 ¥22,000 ¥13,200 ¥5,500
RAW 現像
現像データ出力 JPEG / TIFF JPEG / TIFF JPEG のみ
露出補正
ホワイトバランス調整
水中写真用拡張機能
調子調整
トーンカーブ
彩度調整
ファインカラーコントローラ
ハイライトコントローラ
モノクロコントローラ
シャープ調整
ノイズリダクション
合成
効果調整
スポッティングツール
修正ブラシツール
部分補正ツール
デモザイク処理
レンズ収差補正
メディアからの取込/振分
ライセンス 3台分 3台分 3台分

これらの他に、「SILKYPIX DEVELOPER STUDIO PRO 11 Package for Marine」というパッケージ版(¥23,870)もありますが、水中写真の調整方法に特化した専用のガイドブックとオリジナルバッグが付属する以外は「DEVELOPER STUDIO PRO 11」の持つ機能と同じようです。

細かな機能の違いは「こちら」にてご確認下さい。JPEG専用版の「SILKYPIX JPEG Photography 11」で出来ない事は、RAW現像に関する機能や TIFF型式の画像が扱えない事くらいで、他の機能は Pro版とほぼ遜色がありません。RAW現像をしないか、他のソフトで行うという方にとっては JPEG専用版はかなりコストパフォーマンスに優れた製品となっています。

一方、” Pro 版 ” と ” スタンダード版 ” の差はかなりあります。確かに RAW現像は行えるのですが、SIKLKYPIX のウリの機能の多くが使えないので、多少安いからと言ってスタンダード版を買ってしまうと後悔することになるかも知れません。ここは素直に ” Pro 版 ” を買っておくことをお勧めします。

■ 購入とインストール

SILKYPIXシリーズには ” Pro 版 ” のみ(Package for Marine も含む)パッケージ版も用意されているのですが、残念ながら店頭で見かけることはほとんど無いようです。Amazon や楽天などの通販サイトでも欠品になっていたり取り寄せになってしまっている場合がほとんどですね。実質的には SYLKYPIX の本家サイトでダウンロード版を購入するほか無さそうです。

体験版ダウンロード 「SILKYPIX」シリーズのインストールファイルは「こちら」から必要なエディションをダウンロードして下さい。

一旦体験版としてインストールを行い、ライセンスキーを登録することで製品版として使えるようになります。試用開始期間は 30日間で、各エディション毎の全ての機能を試すことができるそうです。30日もあればしっかりと試すことが出来ますね。

ライセンス登録


いずれのエディションでも 1つのライセンスで 3台までの PC/Mac にインストールする事が出来ます。PC の買い換えなどで別の PC にライセンスを移したい場合は、使用中の PC の登録を解除することで移行させることが可能です。詳しくは「こちら」よりご確認下さい。

原則としてライセンスキーの再発行は出来ないとのことなので、バックアップを作成するなどしてしっかり保管しておきましょう。

■ 「SILKYPIX Developer Studio Pro 11」の使い勝手

UI は私が以前使っていた「SILKYPIX JPEG Photography 10」の頃からほとんど変わっていません。連続した操作性が保てるのはシリーズ化されたソフトならではですね。「オプション」→「オプション機能」→「スキンの選択」で ” 高解像度モニタ向け ” のスキンを選択すればメニューの文字やアイコンなども使いやすい大きさになるので、4Kモニターなど高解像度のディスプレイを使っていてもアイコンが小さくて操作がし難くなるという心配はありません。

メイン画面

α6700 への対応は 3ヶ月ほど待たされましたが、昨年 10月末にリリースされた「Ver.11.0.12.0」で α7C II、α7CR と共に対応し、RAWファイルの扱いが出来るようになりました。但し、SONY の「クリエイティブルック」には対応していないので、代わりに ” テイスト ” を選択したりホワイトバランス、カラーの変更などで対応することになります。「クリエイティブルック」を選択した上で微調整出来たりすると最高なのですけどね・・・。

テイスト-セピアテイスト-シネフィルム(70's)

「テイスト」の変更はこんな感じ。左が「セピア」、右が「シネフィルム(70's)」のテイストを適用してみた結果です。同じ写真でもガラッと雰囲気が変わるので上手く使えれば面白そうですね。

画像取り込み SILKYPIX を導入することのメリットの 1つが、このメディアからの画像ファイル取込機能。SILKYPIX を起動している状態でカメラを USB接続したり、カードリーダーに SDカードを挿入したりすると自動的に「メディアからの取り込み」ダイアログが表示されます。「取り込み元」のメディアと「取り込み先」の画像保存フォルダを指定することで撮影したデータを PC に取り込んでくれる機能です。この際に取り込むフォルダ指定したり(特定の撮影日のデータだけを取り込んだり)、同じファイル名のデータが存在する場合に上書きしてしまわないようスキップさせたりする事が出来ます。
この際に、「ファイルのフォルダ振り分けをおこなう」にチェックを入れておくことで、画像を取り込む際に指定した項目のフォルダを作成し、条件に合う画像を振り分けてくれるので撮影日毎のデータ管理が捗ります。α6600 までは SONY 純正の「PlayMemories Home」を利用することで、家に帰ってカメラの電源を入れておくと Wi-Fi経由で撮影データを PC に取り込んでくれる機能があったのですが、残念ながら α6700 ではこの機能が削除されてしまったため、かなり重宝しています。

「スポッティングツール」を使ってみましょう。

スポッティングツール-1

本来の使い方とは違いますが、赤い○で囲ったところに写り込んでいる鳥を消してみます。

スポッティングツール-2スポッティングツール-3

この程度の大きさなら「スポッティングツール」の表示領域に対象物を入れてクリック一発で消去可能です。効果の強さや消去する範囲の指定も可能なので、周囲の状況を確認しながら作業して下さい。

スポッティングツール-4

本来は撮影時に画像センサーに付着したゴミが写り込んでしまった時にゴミを消去したり赤目を補正したりするためのツールですが、条件次第ではこの様に不要なものの消去にも使う事が可能です。

続いて合成機能もいくつか試してみましょう。

多重露光前-1多重露光前-2多重露光前-3多重露光前-4

手持ちで撮影した上の 4枚の画像を合成してみました。ISO感度が 2500 まで上がっていて、それなりに暗部ノイズが出ている状況です。

合成画面 SILKYPIX で「合成」機能を使うには、まず対象の画像ファイルを SILKYPIX上にドラッグ&ドロップなどして持ってきます。画面下部のサムネイルを Ctrlキーを押下しながら左クリックすることで複数の画像を選択することが出来るので、合成する画像を選択したら右クリックして下さい。「選択コマを合成」という項目がメニューに表示されるので、これをクリックすると右の様な合成方法の選択画面が表示されます。
今回は「多重露光」を選択。同じシーンの画像を複数枚合成することで、通常のノイズリダクションを遥かに超えるノイズ低減効果が得られるそうです。また、手持ち撮影では微妙に撮影位置がずれるかと思いますが、ここで「手持ち撮影時の位置ずれを補正する」にチェックを入れることで 1枚目の画像を基準として他の選択コマの位置を合わせて合成してくれます。

多重露光合成後

「多重露光」合成で得られた画像がこちら。これではよく分からないかも知れないので、元の 1枚目の画像と合成結果の画像からピクセル等倍で切り出してみたのが下の 2枚。

合成前-切出し合成後-切出し

左が合成前、右が 4枚の画像を合成してみた結果です。合成後の画像で粒状感のあるノイズが減っているのが分かりますでしょうか?4枚の画像を合成すれば ISO感度で 2段分、16枚を合成すれば ISO感度で 4段分 ISO感度を下げたのと同等の画質が再現可能なのだそうです。夜景向けの多重露光合成もあるようなので、ISO感度が上がりがちな条件では役に立ってくれそうですね。但し、合成枚数が増えてくるとそれだけ処理に掛かる時間も増えてしまいますが。

次に「比較明」合成も試してみます。

比較明-1比較明-2比較明-3

上の 3枚の花火の画像を合成して 1枚にしてみましょう。

比較明合成結果

「比較明」合成は、選択した画像を比較してそれぞれの画像の明るい部分を優先して合成してくれる機能です。まあこんな感じで派手な花火が上がったような画像を作り出すことが出来るのですが、現実の風景ではないですからね・・・。ポスターを作ったりするのにはいいかも知れませんが、私はあまり積極的には使わないかな・・・。

これらの他にも、ピント位置の異なる複数枚の画像を合成して広い範囲でピントの合った画像を合成する「被写界深度合成」や、交差点を走る車を消したりするのに使える「動体除去合成」、動きのある被写体を残しながら合成する「ストロボモーション合成」、複数の画像から一致する部分を検出して画素数が 1.5倍若しくは 2倍に増幅させた画像を合成する「超解像合成」などが用意されています。

「多重露光」を使って画像のノイズを取り除いたりする場合や、「ピクセルシフトマルチ撮影」と同様の効果を得ることの出来る「超解像合成」はともかくとして、合成は AI による生成画像などと同じく、現実に無い風景を作り出してしまう可能性があるという点で個人的な線引きはしっかりしていった方がいいかなと思います。


現在「SILKYPIX Developer Studio Pro 11」を Intel Core i7-9700K の PC で使用していますが、基本的なホワイトバランスの修正やカラーモード、調子の変更くらいではあまりストレスを感じずに使えるものの、ノイズリダクションに「ファインディティール」を使用したり合成機能を使ったりするとかなりの重さを感じます。α6700 の有効画素数約 2600万画素のカメラでこれなので、より高画素のカメラだともっとマシンパワーを要求されるかも知れません。

前回メインPC の CPU を変えてから間もなく 5年を迎えるのでそろそろアップグレードを考えたいところなのですが、どうも今は AI に関するプロセッシングユニットを搭載するかどうかで大きく CPU の性能が変わってくる過渡期に差し掛かっているようなので、もう少し様子を見た方がよいのかなと思っているのですよね・・・。今のところ AI を積極的に利用するつもりは無いのですが。好むと好まざるとにかかわらず今後は避けては通れない時代になってきそうです。

いずれにせよ、サブスクリプション制でない写真編集ソフトを探している方には価格と機能のバランスからもお勧め出来るソフトだと思います。買切りプランのあるソフトでは他にデンマークのフェーズワン社が開発・販売している「Capture One」や、ウクライナの SKYLUM社が開発している「Luminar」シリーズも有名ですが、買切り型の「Capture One」は 5万円近くと高額ですし、「Luminar」シリーズはドラスティックに背景の空を入れ替えてしまったりと、ちょっと毛色の違うソフトといった感じです。

ちょうど 1月末迄の間で「ウインターセール」として大幅な割引が行われているので、購入するにはいい時期だと思います。JPEG 限定版はなんと 2,300円で買えてしまいますので、使えるかどうか不安だという方はそちらを購入してしばらく使ってみるというのもいいかも知れません。セールはちょくちょくやっているようですしね。買切り型のソフトを探している方は是非検討してみて下さい。

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