Webブラウザのキャッシュファイルなどを RAMDISK に移すための設定メモです。2021年11月時点の Windows 11 導入後の情報に加筆修正しました。
前提となる RAMDISK の導入方法についてはこちら。
ちょっと古いソフトですが、Windows 11 でも問題なく利用できることを確認しています。
■ 各種ブラウザのキャッシュ&ダウンロード先の移動方法
Google Chrome(Ver.95.0.4638.69 で確認)
・タスクバーに固定した「Google Chrome」アイコンを右クリック
→さらに「Google Chrome」を右クリックして「プロパティ」を選択
→「ショートカット」タブのリンク先ファイルパス末尾に
「 -disk-cache-dir="任意のディレクトリ"」を追加して適用する。
(例:「 -disk-cache-dir="R:\Browser_Cache\Chrome"」)
※ Chromiumベースのブラウザでは同様の操作でキャッシュの移動が出来る。※
・右上「Google Chromeの設定」→「設定」下部の「詳細設定を表示」のダウンロード保存
先をHDDに指定Microsoft Edge(Ver.95.0.1020.44で確認)
・タスクバーにピン留めした「Microsoft Edge」アイコンを右クリック
→ さらに「Microsoft Edge」を右クリックして「Microsoft Edge のプロパティ」を選択
→ 「ショートカット」タブのリンク先ファイルパス
「"C:\Program Files (x86)\Microsoft\Edge\Application\msedge.exe"
--profile-directory=Default」に続けて
「 -disk-cache-dir="任意のディレクトリ"」を追加して適用
(例:「 -disk-cache-dir="R:\Cache\Edge"」で配下に「\Default\Cashe」が作られる)
・左上「・・・」から「設定」→「ダウンロード」でダウンロード先に任意のフォルダを指定Vivaldi(Ver.4.3.2439.65 で確認)
・タスクバーに固定した「Vivaldi」アイコンを右クリック
→さらに「Vivaldi」を右クリックして「プロパティ」を選択
→「ショートカット」タブのリンク先ファイルパス末尾に
「 -disk-cache-dir="任意のディレクトリ"」を追加して適用する。
(例:「 -disk-cache-dir="R:\Browser_Cache\Vivaldi"」で配下に「\Default\Cashe」が
作られる)
・左上「メニュー」から「ツール」→「設定」→「ダウンロード」で場所を指定Firefox(Ver.94.0.1 で確認)
・プロファイルフォルダも移動させる場合は先にやっておかないと二度手間に。
(変更手順は記事下部参照のこと)
・キャッシュフォルダ変更手順(以前のバージョンから大きな変更があった模様)
・ブラウザのアドレスバーに 「about:config」 と入力し Enter(警告あり)
・画面上部の「すべて表示」をクリック
・上部の検索ボックスに「browser.cache.disk.parent_directory」と入力して Enter
・「真偽値」「整数値」「文字列」のラジオボタンが表示されるので「文字列」を選んで
右の「+」マーク → 新規作成
・値(ファイルパス)を入力したら右のチェックマークをクリックして保存
・ブラウザ再起動後アドレスバーに『about:cache』と入力して Enter
「disk」の「Storage disk location」が移動していればOK
・右上「メニュー」アイコンから「オプション」
・「起動」の「前回のセッションを復元する」にチェック
・「ズーム」から「規定のズーム」を見やすい倍率に
(4Kディスプレイなら 120% 程度?)
・ファイルダウンロード先が HDD になっていることを確認Waterfox(Ver.4.0.2.1 で確認)
・Waterfox は Firefox の派生ブラウザなので、キャッシュ、プロファイルの移動方法は同じ。Pale Moon(Ver.29.4.2.1 で確認)
Pale Moon は以前の Firefox がベースになっているらしい。キャッシュの移動方法は、
・ブラウザのアドレスバーに 「about:config」 と入力し Enter(警告あり)
・任意の場所で右クリック →「New」→「String」
・ダイアログボックスに「browser.cache.disk.parent_directory」と入力して Enter
・次のボックスにファイルパスを入力して「OK」ボタン
ブラウザ再起動後、アドレスバーに『about:cache』と入力して Enter
「disk」の「Storage disk location」が指定フォルダに移動していればOK
左上メニューボタンから「Preferences」
・「Startup」の「When Pale Moon starts:」を
「Show my windows and tabs from last time」で前回終了時の状態で起動Sleipnir(Ver.6.4.14.4000で確認)
・ブラウザを終了させた後
C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Fenrir Inc\Sleipnir5\setting\client
にある「user.ini」をメモ帳で開き、
[WebKit]
AddStartupParams="--disk-cache-dir="(保存先)""
を追加して保存。
(例)AddStartupParams="--disk-cache-dir="R:\Browser_Cache\Sleipnir""
・左上「Sleipnir」→「エンジン設定」→「Blink設定」のダウンロード保存先をHDDにKinza(Ver.6.9.0 で確認)(※ 開発終了になっているので注意!)
・右上メニュー→「設定」→「その他」→「キャッシュフォルダを指定する」にチェックを入れ
た後「変更する」から任意のフォルダを指定してブラウザ再起動。
・右上メニュー→「設定」下部の「詳細設定」からダウンロード先をHDDに指定Opera(Ver.81.0.4196.37 で確認)
・タスクバーに固定した「Opera」アイコンを右クリック
→さらに「Opera ブラウザ」を右クリックして「プロパティ」を選択
→「ショートカット」タブのリンク先ファイルパス末尾に
「 -disk-cache-dir="任意のディレクトリ"」を追加して適用する。
(例:「 -disk-cache-dir="R:\Browser_Cache\Opera"」で配下に
「\Opera Stable\Cache」が作られる)
・左上「メニュー」→「設定」下部の「詳細ツール」からダウンロード先をHDDに指定
■ Firefox profileフォルダの移動(Ver.94.0.1時点)
a)プロファイルフォルダのバックアップ
1.firefox 右上のメニューボタン→ヘルプ→トラブルシューティング情報
2.「プロファイルフォルダ^」の「フォルダを開く」ボタンをクリックすると現在プロファ
イル情報が格納されているフォルダが開く。
3.一旦 firefox を終了させ、一つ上の
(ユーザーフォルダ)\AppData\Roaming\Mozilla\Firefox\Profiles
からプロファイルフォルダを丸ごと任意のフォルダにコピーしておく。
b)プロファイルフォルダを新たに HDD 上に作成する
4.「Windowsキー+R」で「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開き、
「firefox.exe -p」と入力してプロファイルマネージャーを立ち上げる。
5.「新しいプロファイルを作成」からウィザードを起動し、任意のプロファイル名を設定し
た後「フォルダを選択...」して Ramdisk上に新しいプロファイルを作成する。
c)バックアップしておいたプロファイル情報を新たに作成したフォルダに上書きコピーする。
Waterfox についても同様です(Ver.4.0.2.1 で確認済み)。
■ Google Earth Proキャッシュの移動(Ver.7.3.4.8248 にて確認)
「Google Earth」は、Webブラウザ上でも使うことができますが、スタンドアロンアプリも用意されており、Windows用のものは「こちら」からダウンロードすることができます。インストール完了後、一旦 Google Earth Pro を立ち上げた後終了し、以下のレジストリを修正することでキャッシュファイルの保存場所を変更することができます。
・スタートメニュー右クリック→「ファイル名を指定して実行」で regedit と入力してレジストリ
エディタを立ち上げる。
・"HKEY_CURRENT_USER\Software\Google\Google Earth Pro"まで辿り、"CachePath"をダブル
クリックする。
・「値のデータ」に移動先にしたいファイルパスを入力する。
※ 「Opera」について
Operaは2016年に中国企業に売却されて以降良くない噂が聞かれるようになっています。2020年1月
にはアフリカで不正なローンアプリによって荒稼ぎをしているとのニュースが流れました。利用する
場合は少なくともこうした噂があるということを気に留めておいた方がよいかと思われます。
※ 「Kinza」について
国産Webブラウザであった Kinza は、2021年7月9日を以て開発終了となりました。最終バージョン
は Ver.6.9.0(Chromium 89.0.4389.128)です。引き続き Web の閲覧を行うことはできますが、セ
キュリティアップデートが反映されないのでショッピングや個人情報がやりとりされるようなところ
での使用は厳禁、それ以外でも極力使用を控えた方が良いでしょう。