パソコンの HDD の大掃除という訳ではありませんが、バックアップ用として Logitec(ロジテック)の「LHD-ENA040U3WR」という USB接続の外付けHDD を新たに購入しました。現在はバックアップ用の HDD も PC の内部に設置しているのですが、バックアップなんてせいぜい月に 1回程度しか取らないんだから別に PC に内蔵する必要は無いのですよね。
現在バックアップ用に使っている Western Digital の WD10EFRX の稼働時間は既に 4.5万時間を越えており、いかに ” WD Red ” と言えどそろそろ故障リスクを気にした方がいい時期に差し掛かっているので、これを機に外付けHDD でバックアップを取ることにしました、最近はサイクリングしながら写真を撮る機会も増え、1TB では手狭に感じていましたしね・・・。
今回購入した Logitec の「LHD-ENA040U3WR」は、「WD Red Plus」という NAS用に開発された安定性と耐久性に優れた HDD を採用。この HDD では記録方式も CMR(Conventional Magnetic Recording)方式と明記されており、各種保護機能も搭載されているためコストパフォーマンスは決して良いと言えませんが、バックアップ用ですからここは目を瞑ることとします。それでは早速レビューに移りましょう。
以前購入したロジテックの HDD はロジテック直販の所謂リファービッシュ品でしたが、今回の製品は歴とした新品です。
ですが見て下さい、この潔いほどの簡潔な茶箱のパッケージを。製品のイメージなど一切プリントされておらず、型番のシールが貼ってあるだけです。正に実用性重視という感じ。
ですが、実はロジテックの外付けHDD の多くはエレコムブランドでも販売されています。OEM供給しているようで、エレコムブランドの製品はパッケージデザインもしっかりされています。また、「ロジテック」ブランドでの販売は、Amazon にせよ楽天にせよ直販の「ロジテックダイレクト」でしか扱われていないようですね(一部転売等はあるようですが)。配送もロジテックダイレクトから直送でしたし。
なんだかえらく厳重な梱包でした。HDD が動かないようにするという執念を感じるほどにガチガチに梱包されていて、取り出すのに一苦労。接着剤なんて使われていないのですけどね・・・。
HDD本体の他には USBケーブル、ACアダプタ、平置き用のゴム脚、説明書類一式にデータ復旧作業用の割引クーポンが入っていました。ACアダプタは差し込み口の幅がややあるので、一般的な電源タップだと隣のコンセントが使えないかも知れません。
HDD のボディはピアノブラック仕上げなため、指紋や埃が目立ちます。個人的には以前に PlayStation用に購入した「SGD-MY040UBK-YY」のようなボディの方が有り難かったかな・・・。USB端子は Type-B でした。電源スイッチはちょっと押し難いです。誤操作防止にはこの方がいいのかも知れませんが。
早速 PC に繋いで「CrystalDiskInfo」で確認してみたところ、使われている HDD は Western Digital の「WD40EFZX」でした。確かに ” WD Red Plus ” シリーズの製品です。「NTFS」でフォーマット済み。
ディスクの回転数は 5,400 rpm、冷却ファンの無い空冷方式ということで動作音は非常に静かです。PC に連動させて本機の電源を ON/OFF させる事が出来ますが、私の用途では常時稼働させておく必要も無いので必要な時だけ電源を入れることにします。
マニュアル関係は下記リンクより PDF を入手することが出来ます(本体付属のものと同じ)。
面倒ですが、使い始める前にディスクのチェックだけは行っておくことにします。Western Digital 製の HDD なので、「Data Lifeguard Diagnostic」というソフトを使う事にします。既にこちらのソフトの開発とサポートは終了されてしまっていますが、Windows 11 でも問題無く使用することが可能です。
使い方に難しいところはありません。「Data Lifeguard Diagnostic」を起動したら検査したい HDD を選んで「QUICK TEST」もしくは「EXTENDED TEST」を選ぶだけです。
「QUICK TEST」はものの数分で完了しますが、「EXTENDED TEST」は不良セクタ検査のためにフルメディアスキャンが実行されるので HDD の容量次第でかなりの時間が掛かります。検査中の電源断が無いようにだけご注意下さい。ちなみに今回の「LHD-ENA040U3WR」では幸い不具合は見つかりませんでしたが、4TB モデルだったので検査が終わるまでに 10時間ちょっと掛かりました。
「ERASE」オプションを実行すると、HDD の全セクタにゼロが上書きされて書き込まれます。所謂データ復元ソフトなどを使って HDD のデータを復元して内容が知られることを不可能にしてくれるので、HDD を譲渡したり廃棄したりする前に実行しておくと安心です。
こちらは定番の「CrystalDiskMark」でベンチを採ってみた結果です。5,400 rpm の HDD も速くなりましたね。HDD としては Read / Write ともに十分な速度が出ていると思います。
文書や写真など、更新したり編集したりするデータのバックアップには、以前にこのブログでもご紹介した「Nagatsuki」さん作のフリーソフト「BunBackup」を使わせて頂く事にしました。 予めバックアップを取りたいフォルダとバックアップ先を指定し、「ミラーリング」機能を使用する設定にしておけば更新や削除があったファイルだけを上書きしてくれる非常に便利なソフトです。使い方も簡単なのでお勧めですよ。
「LHD-ENA040U3WR」には、「LHD-ENU3ツール」「Logitec フォルダミラーリングツール」「Logitec ディスクフォーマッタ」「Logitec ディスクデータイレイサ」といったツール群も用意されています。ディスクの完全消去や、ミラーリングなどにはそれらのツールも好みで使えばいいのですが、「LHD-ENU3ツール」だけは実行して省電力設定を確認しておいた方が良さそうです。というのも、デフォルトの状態では省電力設定が無効になっているようなのですよね。取りあえずアクセスが無ければ 30分後にドライブの回転を止めるようにしておきました。
「LHD-ENA040U3WR」の保証期間は 3年間。中身の HDD 本体は恐らくタイあたりでの製造なのでしょうが、ガワ(基板含む)は長野県伊那市の工場で生産している ” Made in Japan ” です。ファームウェアのチューニングや各種検査はしっかり自社工場で行っているとのことなので、少しでも信頼性の高い HDD が欲しいという方にはお薦め出来る製品だと思います。