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NAS の新調に備えて Western Digital の NAS 向けに調整された高耐久HDD「WD Red Plus(WD60EFPX)」を購入!

昔の HDD は使い始めてから 3年間、或いは稼働時間が 3万時間も越えてくるとほぼ何かしらの不具合が生じていた記憶があるのですが、最近はかなり耐久性も上がっているのでしょうか?うちのメインPC に積んでいる 3台の HDD のうち、PC内バックアップに使っているものは 5.2万時間超え、写真や楽曲データなどを入れているものが約 4.8万時間、録画用のものも 2万時間近くになっていますが、まだ不具合の兆候は出ていません。

RAID 1 を組んでいる NAS の 2台の HDD も 2.9万時間を超えましたが、こちらはもともと高耐久モデルを使っていることもあって稼動時間的にはまだ余裕がありそうなものの、NAS と一緒に導入したこともあって間もなく使い始めてから 6年になります。さすが 6年も前のエントリーモデルの NAS だと性能的にも微妙なところ(特にメモリ)がありますし、NAS 自体の寿命も心配なのでぼちぼち交換を考えています。

HDD は地道な技術革新が続いているおかげで、最近では 30TB なんて超大容量モデルも発表されていますが、価格の方は円安の影響もあってほとんど下がっていませんね・・・。それどころかメーカーによる減産と AI 用途の拡大に伴った需要増加で HDD は供給不足になっているらしく、値上げの話も絶えず聞こえてきます。NAS の入れ替えを行うんだったら HDD も交換しておいた方がよかろうということで、ちょっと安くなったタイミングで先に HDD を確保しておく事にしました。

ということで今回購入したのが Western Digital の「WD60EFPX」。” WD Red Plus ” という NAS などの用途に向けて調整された高耐久モデルです。価格とのバランスから容量は 6TB にしました。


今回は Amazon で購入しました。

WD60EFPX -1WD60EFPX -2

エコパッケージということで非常に質素な外箱。箱の中では分厚いプチプチで包まれていたので、まあ問題無いと思います。国内代理店の保証書が印刷されているので、一応期限が切れるまでは捨てるわけにはいきませんね。

WD60EFPX -3WD60EFPX -4

製造国はタイ。2024年2月の製造でした。「WD60EFPX」の主な仕様は以下の通り。

フォームファクター 3.5 インチ
容量 6 TB
回転数 5,400 rpm
書き込み方式 CMR
インターフェイス Serial ATA 600(6 Gb/s)
キャッシュ 256 MB

現在の HDD のデータ書き込み方式には大きく分けて「CMR(Conventional Magnetic Recording)」と「SMR(Shingled Magnetic Recording)」の 2つがあります。

「CMR」は古くから使われている書き込み方式で、お互いが干渉しないように設けられた隙間を挟んでデータトラック同士が隣接していて、部分的な書き換えを行う際にキャッシュメモリは使用しません。

これに対して「SMR」ではデータトラックをあたかも屋根瓦を葺くように少しずつ重ねて記録します。ただ、そのままでは部分的な書き換えが出来ませんので、書き換えるデータが含まれる領域(ブロック)を一時的にキャッシュメモリに読み込み、キャッシュメモリ内部で必要なブロックを書き換えてから再度その領域全体を HDD に書き込みます。このため演算速度とキャッシュメモリの大きさが重要になってきますが、この画期的な技術によって頭打ち感の漂っていた HDD の大容量化が一気に進みました。

ただ、「SMR」は「CMR」と比べて不連続な領域に書き込みを行う「ランダムライト」が不得手で、キャッシュメモリを使い切ってしまうと速度低下が顕著に発生してしまいます。また、信頼性という点でもやや不安が残るため、大事なデータを保存したりすることのある NAS には「CMR」方式の HDD の方が向いているようです。

Western Digital はこの「CMR」方式だった NAS 向けの HDDシリーズをこっそり「SMR」方式のものに置き換えたことが発覚して大きく評判を落とした時期がありましたが、さすがにこれには懲りたらしく(苦笑)、現在はどちらの記録方式を使っているかを商品ページで明記するようになっています。人の振り見て・・・なのかは知りませんが、他社もこれに倣って記録方式を公表するようになっているので、反って良かったのかも知れませんね。

ともあれ、 「WD Red Plus(WD60EFPX)」は、24時間 365日常時稼働させることを想定した高耐久モデルで、かつランダムアクセス性能が低下しない「CMR」方式であることが明言されているので、NAS用途として安心して使う事が出来そうです。

保証期間は 3年間。製品パッケージには「1年間」と書かれているので面食らう方も多いようですが、この「1年間」というのは日本国内で代理店を務める「CFD販売」による保証であって、Western Digital としての保証は 3年間きちんと付いています。この辺りのことについては以下の記事でもう少し詳しく書いていますので、気になる方は併せてお読み下さい。

■ 初期不良チェックとベンチ

保証が有効であることは確認出来ましたが、HDD を使い始めてからセクタ不良などが発覚すると環境を構築し直したり保証申請の手続きをしたりと手間になりますので、初期不良のチェックも兼ねてしっかり検査しておくことにします。

SATA接続の HDD なので、普通に PC で検査しようとすると中を開けて SATAケーブルと電源ケーブルを繋がなければなりません。そんな時に便利なのが以下の「HDD デュプリケーター」というデバイス。 本来は HDD の複製を作るためのデバイスですが、USBケーブルを接続する事で一時的な ” 外付けHDD ” として使うことが可能なので、持っていれば非常に便利なものですよ。

初期不良チェック

使い方も簡単。このように HDD をガコンと差し込み、ACアダプタと USBケーブルを繋ぐだけです。検査中にケーブルを引っ掛けて落としてしまったりしないよう安定した場所に設置して下さい。

1台目2台目

まずは「CrystalDiskInfo」で HDD の状態を確認してみます。当然ながらシリアル番号が異なっていること以外は全く同じ。

さて、HDD の検査を行っていくわけですが、ここで問題が・・・。以前は Western Digital から「Data Lifeguard Diagnostic」という公式ツールが提供されていたのですが、こちらがダウンロード出来なくなってしまっているのですよね。ツールのサポートはかなり前に打ち切られては居たものの、ツール自体のダウンロードは可能だったのですが、とうとう HP上からも削除されてしまいました。

代わりに「Western Digital Dashboard」というソフトを使えということのようです。こちらのソフトはもともと SSD の管理ソフトで HDD の検査などには対応していなかったと記憶していますが、「Data Lifeguard Diagnostic」の廃止に伴っていつの間にか ” S.M.A.R.T. ” を使った検査(簡易診断と拡張診断)が出来るようになっていたみたいです。やっていることは同じだと思うので、今後は「Western Digital Dashboard」を使えば良さそうですね。

今回はインストーラーを保存していた「Data Lifeguard Diagnostic」の方を使って検査しました。上記のことはブログ執筆のために調べ直していて知ったのですよね(笑)。

HDD検査1

「QUICK TEST」は数分で終わりますが、「EXTENDED TEST」の方は HDD の全領域が読み書き可能か念入りに検査する機能なので相当な時間がかかります。容量次第では 1日以上掛かることもあるようなので、ノートPC など消費電力の小さな PC を使う方がよいでしょう。今回は Let's note SV2 に接続して検査しました。

HDD検査2

ちなみに 1台ずつ検査していたら時間も倍掛かるので、「Data Lifeguard Diagnostic」を複数起動出来たりしないかと試してみたところ、出来るようです(笑)。やはり 6TB の容量でも拡張診断を行うと 11時間近く掛かっています。

HDD検査3HDD検査4

検査結果に問題無し!取りあえず初期不良は避けられたようです。

ベンチ1ベンチ2ベンチ3
ベンチ4ベンチ5ベンチ6

「CrystalDiskMark」でベンチも取ってみました。「WD60EFPX」のディスクの回転数は 5,400 rpm ですが、256 MB という大容量のキャッシュを搭載しています。キャッシュが効いている間は SATA接続の SSD 並の速度が出るようです。キャッシュを使い切っても 200MB/s 以上の読み書き速度が出ているのには驚きました。今や普通に使う場合でも 5,400 rpm の回転数で充分そうですね。

一通りテストも済んだので、こちらの HDD は NAS を新調するまで保管しておくことにします。NAS の方も夏頃までにはなんとかしたいですね・・・。Synology の「DiskStation DS223」辺りを考えているのですが、安くなるタイミングがあれば・・・(笑)。