「阪神しまなみ海道」と呼ばれるサイクリングルート(?)があります。もちろん本家の「瀬戸内しまなみ海道」には距離も眺望も及ぶべくもありませんが、隣を走る阪神高速湾岸線と同じ高さまで登って海を渡っていくという点で雰囲気はそれなりに味わうことが出来るのだとか。
以前から梅田にあるソニーショップに一度行ってみたいと思っていたところ、ちょうど用事もあったので、サイクリングがてら「阪神しまなみ海道」を通って梅田まで行ってみることにしました。暑いかも知れませんが、東西の移動となるためほぼ平坦なコースになるならまあなんとかなるだろうと(笑)。
「阪神しまなみ海道」の西側の起点となる「深江浜」は六甲アイランドの更に少し東にあります。六甲アイランドまでは何度も行っているため、「第二工区」という六甲アイランドへの分岐となる交差点までは走り慣れたコースを使う事にしました。 途中、神戸税関の南側を通ったところ、非常に綺麗に整備されていたのでちょっと一息。
税関の南には建物があったのですが、それが撤去されて芝生広場になっていました。「PORT OF KOBE」のモニュメントは今年改装されてグランドオープンとなった神戸ポートタワーの塔頂部に設置されていたものをこちらに持ってきたのだそうです。夜はライトアップされているらしい。ちなみに神戸税関の庁舎は、国際貿易港である神戸港をイメージして船を形取ったものになっています。
この日のランチは途中の兵庫県立美術館側にある「JICA 関西食堂」で済ませました。 残念ながら月替わりのエスニックフードランチは食べ損ねてしまいましたが、しっかり食べることが出来たお陰でこの日のライドでエネルギー切れを感じる事はありませんでした。非常に暑かったのでドリンク(というかほぼ水)はかなりの量を飲みましたけどね(笑)。
■ 「第二工区」~「深江浜」
さて、「阪神しまなみ海道」は、六甲アイランドの西にある「深江浜」から「鳴尾浜」までの概ね以下の様なルートになっています。だいたい距離は 7km くらいといったところでしょうか。但し、海を渡る高架橋を通るルートなので、距離の割にはアップダウンもわりとあるようです。
走り慣れたルートなので、六甲アイランドへ渡る「第二工区」の交差点までは特に問題も無く順調に来ました。ここからはいよいよ初ルートとなります。
まずは「深江浜」へ渡らねばなりません。阪神高速の下を通る国道 43号線はなるべく避けたかったので、「第二工区」の交差点からそのまま道なりに東へ向かってみることにしました。この道は道幅が狭いわけではありませんが、大型車が結構通るようなので走行する際はご注意を。
どうやら深江の交差点には横断歩道というものが存在しないらしく、向こうへ渡るには陸橋を使うしか無いようです。この辺りの交通事情がよく分かっていて車の流れに乗れるのなら国道 43号線をそのまま走ってもいいのでしょうが、交通量も多いですし、私の様に不慣れで道を探しながら・・・というのであれば素直に歩道を使った方が良さそうです。
深江の交差点を南に折れて少し行くと、打って変わって非常に走りやすくなりました。車道、自転車、歩道が完全に分かれていて正に理想的な道!「東灘芦屋線(県道 722号線)」と言うようです。ここまで走りやすくなっているのは「深江大橋」の辺りだけのようですが、深江浜側の「阪神しまなみ海道」起点まではすんなりと行く事が出来ました。
■ 「阪神しまなみ海道」を走る!
さて、「阪神しまなみ海道」へはどこから入ればいいのだろうと深江浜IC の辺りで見回していたところ、ありました。右の写真の赤〇印のところから陸橋を登っていくようです。もちろん誰かが勝手に名付けたルートなので、案内板などは出ていません(笑)。
いきなり結構登らされるなと思っていたところ、あっという間に芦屋市に入りました。どうやら深江浜と芦屋浜の間が市境になっていたようです。
深江浜と芦屋浜を結ぶ「東灘芦屋大橋」から。結構高いところを通るだけのことはあって眺望は抜群。
芦屋浜へ渡ったところで一旦陸橋を降り、道なりに走って今度は「夙川橋」へ。特に何も無いなと思ってさっさと芦屋浜は通過してしまったのですが、南側が住宅地になっていて公園やレストラン、ヨットハーバーなどがあったようです。「夙川橋」も真ん中から西宮市になっていて「西宮浜」と結ばれています。
「阪神しまなみ海道」をサイクリングするうえで注意が必要なのが高架橋への乗降口にこのようなクランクが設けられている点。速度の出し過ぎによる接触事故を防ぐ目的だと思われますが、調子に乗ってスピードを出し過ぎるとブレーキが間に合わなくなるかも知れないので気をつけて下さい。車はずっと高架橋の上を走っていられるのですが、自転車・歩行者は橋を渡る度に上り下りしないといけないのですよね。
続いて「西宮浜」と「甲子園浜」を結ぶ「西宮港大橋」へ。
ここは隣を走る阪神高速湾岸線の橋がかっちょいい!。「バスケットハンドル型ニールセンローゼ橋」という、橋梁全体のねじり剛性を高めた構造になっているそうです。鞄の持ち手のように見えることからこう名付けられたのですね。
眺望はそれほど変化ありません。いや、充分綺麗なんですけど。「甲子園浜」には特になにもありませんね。浄化センターや緑地があるくらいのようです。サーファー、ウインドサーファーは多少集まるのかな。昔はバーベキューが出来たそうですが、マナーが悪すぎて全面禁止になってしまったらしい。
「阪神しまなみ海道」の最後、「西宮浜」と「鳴尾浜」を結ぶ「鳴尾橋」を渡ります。
鳴尾浜から先も阪神高速湾岸線は続いていますが、自転車で海沿いに走る事が出来るのはこの鳴尾浜まで。少し北上して武庫川を渡る必要があります。
国道 43号線を越えてもう 1本北にある「武庫川橋」という橋を渡ったのですが、これはちょっと失敗でした。尼崎の市街地に入ってしまい、走りにくくて難儀したのですよね。帰ってきてから地図を見ていて気付きましたが、梅田へ行くのなら鳴尾浜から武庫川サイクリングロードを使って国道 2号線まで北上するのが良かったかも知れません。
■ 梅田へ到着!
狭いところに入ってしまったことを後悔しつつ、なんとか国道 2号線に合流。左門殿川と神崎川を越えて淀川に架かる「淀川大橋」を渡ります。
電車以外で淀川を渡ったのはこれが初めてかも。淀川を渡ったあとは国道 2号線をそのまま福島まで走りました。「野田阪神」の辺りだったかな、ちょっと混乱して迷いかけましたが(苦笑)。梅田の辺りも迷わないか心配でしたが、スマホを補助的に使って無事梅田に到着!GPS 様々です。
なんとか梅田まで辿り着きましたが、さすがに自転車をそこら辺に停めておくというわけにはいきません。違法駐輪で撤去されてしまったり盗難されたりするリスクが高いので、予め駐輪場の目星を付けていました。「JPタワー大阪駐輪場」というところへ行ってみることにします。
つい最近出来た駐輪場らしく、自転車毎エレベーターに乗せて地下の駐輪場に持っていくようになっていました。バイクも自転車も 90分以内なら無料で駐輪出来るようです。
エレベーターのドアは前後に付いていて、中で自転車を反転させたりする必要はありません。ゲートで重量を量ってバイクと自転車の区別をするらしく、車種に応じた駐輪券が発行されます。ですが・・・どういうわけか私の自転車はバイク判定・・・。まあ 90分以内に用事を済ませればいいかとそのまま発券しましたが、いくらカメラを積んでいるとはいえそこまで重くないはずなのですが(苦笑)。
監視所はありましたが、監視員が常駐しているというわけではないようです。まあセキュリティカメラが天井に何カ所かあったので一応の安全は確保されているでしょう。とは言え、施錠はしっかりと!料金は出庫時に精算する方式です。
無事駐輪することが出来たのでソニーストアを目指しますが、入り口が分からない(笑)。劇団四季のシアターと同じ「ハービス PLAZA ENT」というビルに入っているようなのですが、エントランスが一緒になっているとは思わず、入り口を探してビルの周りをウロウロしてしましました💦そしてソニーストアの写真は撮り忘れ(笑)。まあ無事用事も済ませることが出来たのでヨシとします。
今回の走行データです。
ソニーストアを出た時点で 18時を回ってしまっていたので、なるべく早く帰るべく、帰りは国道 2号線をずっと走って三宮まで戻ってきました。今回は「阪神しまなみ海道」とやらを走ってみたかったのでこれはこれでいいのですが、やはり梅田まで行くだけなら国道 2号線を走った方が気持ち的にも全然楽ですし速いと思います。国道 43号線を走るよりは安全なんじゃないでしょうか。
ソニーストア大阪で買って来た物や、済ませてきた ” 用事 ” についてはまた後日。ああ、ついでに特製のマグカップを頂いて来ました。誕生月に送られてくるメール画面をショップで見せると頂けるようですよ。ソニーストアの接客はさすがですね。色々お話しているとあっという間に時間が経ってしまっていました。今度行く時はもっと時間に余裕を持って行ってみたいと思います。
さて、「阪神しまなみ海道」ですが、それなりに景色はいいので楽しむことは出来ると思います。夜景はかなりの美しさでしょう。ただ、真夏の真っ昼間に走るところではありませんね。当然樹木などは無いので日差しが照りつけてきますし、道路からの輻射熱も半端ないです。人工島にはトイレや自販機、食事できるところもありますが、高架橋を渡る関係上結構なアップダウンもあります。遮るものが無いので風の強い日は前に進むことすらままならないかも知れません。
また走ってみたいかと言われると正直微妙ですかね・・・。ただ、武庫川サイクリングロードから宝塚へ抜けて有馬の方を回って帰ってくるというのはいつかやってみたいなとは思います。