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スイッチを Allied Telesis の CentreCOM AT-x210-16GT に入れ替えました

ヤフオク!ではリースアップ品と思われる高性能な中古のルーターやスイッチなどのネットワーク機器が大量に、しかも非常に安価に出品されていて驚いてしまいます。PC の近くには 16ポートの「Netgear JGS516-300JPS」を設置していたのですがただのハブで vlan などの機能もないので手頃な L2スイッチを探して置き換えることにしました。ただし居室で使用するのでファンレスである事だけは絶対条件です。(高機能なスイッチは小型高速回転ファンが搭載されているものが多いのですよね。)

今回入手したのは Allied Telesis の「CentreCOM AT-x210-16GT」です。非常に綺麗な状態の個体を入手することができました。16ポートの L2スイッチで SFPポートも 2つ付いていますが、SFPポートは 15番・16番ポートとの排他使用です。現在は後継機として x230シリーズが販売されているようです。

AT-x210-16GT スイッチング方式  :ストア&フォワード
最大パケット転送能力:23.8 Mpps
スイッチング容量  :36 Gbps
フラッシュメモリー  :64 MByte
メインメモリー   :128 MByte
平均消費電力    :16 W(最大19 W)
外形寸法      :341x210×44(mm)
質量        :2.0 kg

ファームウェアやマニュアル類は「こちら」からダウンロードすることができます。(ファームウェアダウンロードには本体のシリアル番号が必要です。)Allied Telesis の機器を弄るのは初めてだったのでちょっと不安がありましたが、Web のコマンドリファレンスがかなり充実していたので助かりました。

説明書を見た限りハードウェアリセットで工場出荷状態に戻す方法というのは見つかりませんでした。検索してみたところ無いことは無いようですが分解して特定のジャンパーをショートさせながら起動させたりブート時に特定のキーを押して特殊な操作モードに移行させたりという方法が必要なようです。また、機種毎にその方法も異なるようなのでやってみないとなんとも言えません。なので中古で購入する場合は少なくとも設定を初期化した(=少なくともパスワードなどは設定されていない)という記述があることは確認しておいた方が良さそうです。(幸い私が入手した個体は大丈夫でした。)


中古なので一応中もチェックしておくことにしました。開けてしまうと保証は効かなくなりますが所詮中古ですし、異常が無さそうなことが確認できればその方がいいです。この手の機器の修理費はかなりの額になるでしょうし、そういう状況ならさっさと買い直してしまった方が遥かにましですしね。

AT-x210内部

電源も別基板になっていて全体に作りはかなり良さそうです。筐体はしっかりした金属製ですしこれくらいスペースがあればファンレスでも全く問題なさそうですね。見たところコンデンサなどにも異常は見受けられませんでした。ヒートシンクを外してグリスくらいは塗り直そうかと思ったのですが電源基板に繋がるコネクタがあまりに固くて破壊せずに外す自身がなかったので諦めました。メモリは SK Hynix の 64MB DDR DRAM が 2個、Micron 製のフラッシュメモリ、今はインテル傘下になっている Altera の MAX Ⅱ らしき FPGA が乗っていました。ヒートシンクの下は恐らく PHY チップでしょう。

Telnet 上でも操作できるのですが、その為には事前にコンソールターミナルから AT-x210 にログインして IPアドレスをを設定しておくことが必須です。Yamaha のルーターは telnet だけで設定ができたので今までずっとコンソールケーブルは買わずに済ませていたのですがやはり 1本は持っていた方がいいだろうということで、下の RJ45ーUSB 変換ケーブルを購入しました。

FTDIコンソールケーブル 上記のケーブルは、AT-X210-16GT の他に Yamaha RTX830 で使用可能なことを確認しました。商品説明に記載されているものと異なるチップを搭載した製品が届いたというレビューもありますが、少なくともうちに届いたものは記載通りに FTDI(Future Technology Devices International)のチップが載っていました。FT2xx シリーズのようです。Windows 10 の場合 USBポートに差し込むだけで自動的にドライバがインストールされました。
ターミナルソフトは定番の「Tera Term」を使いました。パラメーターは以下の通り。

   ・ 通信速度 9,600 bps     ・ フロー制御 ハードウェア
   ・ データビット 8       ・ エミュレーション VT100
   ・ パリティ なし        ・ BackSpaceキーの送信方法 Delete
   ・ ストップビット 1

コンソールケーブルを接続して本体の電源ケーブルを接続するかリセットボタンを押すと自己診断テストが始まりつらつらと表示されていきます。どうやら Linux カーネルのようなのですが電源投入から使用できるようになるまで 2分ほどかかります。そうそう再起動させるような機器ではありませんがコンソールに繋いでない場合は何をやってるか分からずちょっとイライラするかも知れませんね。ファームウェアは「5.3.4A-2.3」というリリース当初のものが入っていました。ちなみに起動直後にブートローダーがロードされてコンソール画面に「Press <Ctrl+B> for the Boot Menu」と表示されている間は「Ctrl+B」キーで AT-x210 のブートメニューに入ることができるようです。


ブートログを見ていると、起動時に読み込むよう設定されている config フ ァイルが存在しない場合は工場出荷時の状態で起動されるようです。なのでこうすれば工場出荷時の状態に戻せるということですね。(ただしログインして起動用コンフィグを消去可能である事が条件ですが。)

コンソール画面でログインする為の初期ユーザー名とパスワードは取扱説明書に記載されています。さすがに業務用機器だけあってユーザーの権限レベルを 15段階で細かく設定出来るようになっていますね。ログインの段階としては下の 1~3 の 3段階に分かれています。

1. 初期ユーザー名とパスワードでログイン
   情報表示系の一部のコマンド(Show ~)しか使えない「非特権EXECモード」
   コマンドプロンプトは「>」
2.「enable」コマンド投入
   再起動やファイル操作など運用に必要な作業ができる「特権EXECモード」へ昇格
   コマンドプロンプトは「#」
3.「configure terminal」コマンド投入
   システム関係の設定を行うことのできる「グローバルコンフィグモード」
   コマンドプロンプトは「(config)#」

ユーザアカウントの作成はグローバルコンフィグモードで

username hogehoge privilege 15 password gonyogonyo

とすればユーザー名「hogehoge」パスワード「gonyogonyo」の権限レベル15 のユーザーを作成することが出来ます。初期アカウントのパスワード変更は同じくグローバルコンフィグモードで

username (初期ユーザーアカウント名) password gonyogonyo

とすることで可能です。

ファームウェアやコンフィグファイルは AT-x210 のフラッシュメモリのルートディレクトリに配置されるようです。一応余計なファイルなどが残っていないか確認しておきます。「特権EXECモード」で、

・ファイルシステムの情報を表示
  「show file systems」
     フラッシュメモリの空き容量などを確認することができます。
・カレントディレクトリー内のファイルやサブディレクトリー一覧を表示
  「dir」
     この場合はルートディレクトリ上のファイルを表示することができます。
・起動時にロードされるファームウェアとコンフィグファイルの情報を表示
  「show boot」

としてみたところ、前所有者のものらしきコンフィグのバックアップファイル(覗いてみた所どこかの学校で使用されていたようでした)と起動時に指定のコンフィグを読み込む設定が残っていました(ファイルが存在しない為工場出荷状態で起動していたようです)。気持ち悪いのでこれは消去しておきます。

・起動時コンフィグの設定を初期状態に戻す(グローバルコンフィグモード)
  「no boot config-file」
・起動時コンフィグを消去(特権EXECモード)
  「erase startup-config」
・カレントディレクトリー内のファイルを削除
  「delete xxxx.xxx」(xxxx.xxxはファイル名)

これですっきりしました。


さて、ファームウェアアップデートの前にいくつか初期設定として IPアドレスの付与などを行っておくことにします。グローバルコンフィグモード上で

・ホスト名設定
  「hostname AT-x210」
     コマンドプロンプトの先頭が「awplus」から「AT-x210」に変更されます。
・DHCPによるIPアドレス自動設定
  「interface vlan1」
  「ip address dhcp」
     vlan1(デフォルト状態)のIPアドレスをRTX830のDHCPから設定。
     デフォルトゲートウエイ情報、DNSサーバー、デフォルトドメイン名も自動取得されます。
     これでtelnet可能に。
  「ipv6 enable」
     IPv6を有効にしておきます。アドレスはRAに基づいて自動設定されます。
・システム時刻設定
  「clock timezone JST plus 9」
     タイムゾーンを日本標準時に設定
  「ntp server 192.168.100.1」
     RTX830のSNTPサーバー機能に同期させます。
     FQDNが使えるならば「ntp server ntp.nict.jp」でよいのでしょうが残念ながら使えないよ
     うでした。
・設定を保存
  「copy runnning-config startup-config」
     現在の設定内容を起動時コンフィグにコピーして保存します。

としておきました。ちなみに

・現在の設定内容(running-config)をsample.cfgとして保存(特権EXECモード)
  「copy running-config sample.cfg」
     (現在の設定内容をsample.cfgに保存するだけでその内容が次回起動時に読み込まれるよう
      設定するわけではないことに注意)
・起動時コンフィグにフラッシュメモリー上のsample.cfgを指定(グローバルコンフィグモード)
  「boot config-file flash:/sample.cfg」
・ログアウト
  「exit」
     「グローバルコンフィグモード」で実行した場合は一つ上の「特権EXECモードへ」、「(特
     権・非特権)EXECモード」で実行した場合はログアウトします。
・再起動
  「reload」又は「reboot」
     再起動時は「startup-config」の内容で起動します。

です。長くなってきたのでファームウェアのアップデートについては次回の記事で。

とりあえず 16ポート全てに異常も無く(SFPポートは機材がないので未確認ですが)発熱もほとんどないので安心しました。ほんとは Yamaha の SWX2300-16G とか使ってみたいですけど高すぎて手が出ませんからね・・・。まあ一般家庭で使うようなものじゃないわな(苦笑)。

アライドテレシスホールディングス(6835)の株価はずっと低迷したままの状態が続いているようです。売上高はほぼ横ばいが続いており近年はなんとか黒字を出せているようですが過去の繰越利益剰余金のマイナス幅が大きく無配が続いていますね。良い製品は作っているとは思うのですが厳しい状況は続きそうです。


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