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Pioneerブランドの高音質デジタルオーディオプレーヤー(DAP)「XDP-20 private」を確保!

実は DAP(Digital Audio Player)というオーディオ機器を手にするのは初めてです。ずっと興味はあったのですが、DAP は音楽再生に完全特化したデバイス。スマホと違って他の用途には使えません。それでいて音楽再生に特化している分、DAC やコンデンサーなどに高音質なパーツを使用していたり回路構成が工夫されていたりするため、どうしても値が張る製品が多く躊躇していたのですよね。

かつて名をはせたオーディオ機器メーカーの「オンキヨー」が破産に至ったことはこのブログでも取り上げた通りですが、先日 ONKYO DIRECT を覗いていたらアウトレットとして Pioneerブランドのデジタルオーディオプレーヤー「XDP-20 private」が投げ売りされていたので、これも何かの縁かと 1台確保しておく事にしました。まあ恐らく Pionner(ONKYO)ブランドのオーディオ製品を購入するのがこれで最後になるでしょう。今後ブランド名だけは付いた製品が出てくる可能性はありますが・・・。


■ 「XDP-20 private」のハードウェアをチェック!

XDP-20 パッケージ 日曜日の深夜に発注しましたが、月曜発送→火曜到着と非常にスピーディーでした。ちなみに現在の ONKYO DIRECT は、先日破産した「オンキヨーホームエンターテイメント」とは別の会社になっていて、このまま営業を続けるようです。このあたり、非常に話がややこしくなっているのですが、なんだか計画的な気がしてモヤモヤしますね・・・。まあ ONKYO DIRECT に関しては今後もアニメコラボで生きていくつもりなのでしょう。

パッケージングに高級感のようなものはありませんね。USB Type-A to microBケーブルと画面保護フイルムが付属していました。この保護フイルム、どちらが表になるのか書いていなかったので貼るのに難儀したのですが、大きいタブが付いている方を裏にして貼れば良かったようです。ONKYO DIRECT の方では XDP-20 の専用ケースも投げ売りされていましたが、こちらは見送ることにしました。

XDP-20 パッケージ内容 XDP-20 付属品


「オンキヨー」という名前の会社は今後も残るようですが、オーディオ&ヴィジュアル事業は既にシャープと VOXX の合弁会社に譲渡されてしまっています。よって、保証書は入っていますが ONKYO DIRECT で入手したアウトレット品は、故障を含めたサポートを期待することはまず出来ないでしょう。

一応詳しい取扱説明書の PDF とファームウェアに関しては 2022年5月末の時点でもまだ入手可能であることを確認してから購入しました。入手先は以下の通りです。

取扱説明書(PDF)
ファームウェア(1.33/21527AEP / 2021年7月21日)


但し、上記の取扱説明書やファームウェアは今後ダウンロード不能になる可能性もあります。ファームウェアアップデートは一旦適用してしまえば問題ありませんが、取扱説明書の方はどこかにバックアップも取っておいた方がよさそうです。

XDP-20 private 外見

ボディは樹脂製ですが、カラーリングのおかげもあってか安っぽさを感じることはありません。赤を選んで良かった!ボリュームボタンはアルミ製になっているようです。ヘッドホン端子は 2.5mmバランス出力用と 3.5mmアンバランス出力用の 2つが用意されていました。 主な仕様は以下の通り。

ディスプレイ 2.4型静電容量タッチスクリーン
内藏ストレージ 16 GB(システム領域含む)
拡張スロット microSDx2スロット(最大 256GB/スロット、SDHC/SDXC対応)
Wi-Fi IEEE 802.11 a/b/g/n(5GHz/2.4GHz)
Bluetoothコーデック SBC、aptX、aptX HD(AAC は非対応)
対応フォーマット DSF / DSDIFF / MQA / FLAC / ALAC / WAV / AIFF / MP3 / AAC
サンプリング周波数
及び量子化ビット数
2.8 / 5.6 MHz Native
44.1 / 48 / 88.2 / 96 / 176.4 / 192 kHz Native(16 / 24 / 32 bit)
S / N 比 115 dB 以上
再生周波数帯域 20 Hz ~ 80,000 Hz
インピーダンス 16 Ω ~ 300 Ω(Unbalance)/ 32 Ω ~ 600 Ω(Balanced)
バッテリー 1,630 mAh / 3.8 V
サイズ 98.2x64.5x16.0 mm
重量 125 g

充電端子が Micro USB なのは発売時期からも仕方ないところでしょう。フル充電で約 15時間ほど音楽を再生することができるようですが、スタンバイ時にも電力を消費するようなので、使わない時は素直に電源を切っておいた方が良さそうです。電源オフからの立ち上がりは早いですし。

microSDカードを 2枚差すことができる点はいいですね。低価格化が進んで大容量のものでも随分買いやすくはなりましたが、2,000円程度で買える 128GBモデルを 2枚も差せれば充分でしょう。防水性能は全く期待出来ませんので、雨などには要注意です。

この Pioneer「XDP-20 private」ですが、実は ONKYO の「rubato DP-S1A」とは姉妹機関係にあたります。実際のところ、電源回路とケースの材質のほかには僅かなボディサイズの違いとボリューム、イヤホン接続端子が異なるくらいのものので、根幹となる DAC にはどちらの機種にも「ES9018C2M」を 2基搭載しているなど、基本設計が共通化されているようですね。「DP-S1A」の方はボリュームダイヤルが軽すぎて不評だったようなので、反ってこちらの方で良かったかも知れません。

■ 初期セットアップ

バッテリーは完全に空の状態でしたので、まずは micro USBケーブルで充電します。充電中は本体上部の充電ランプが白く点灯し、充電が完了すると消灯するようになっています。バッテリーに何らかの異常がある時は白点滅状態になるとのこと。充電を始めると自動で電源が入って初期設定が始まるようですが、先に充電を済ませたい場合は電源ボタン長押しで電源の投入が可能です。

初期設定

初期設定でする事は、「言語の選択」「パスコード使用の有無を決定」「Wi-Fi接続設定」の 3つだけです。スマホでは無いので非常にシンプルですね。私はスマホでも ” QWERTY ” のキーボード入力にしているので、このタイプのキーパッドで文字を入力するのはちょっと面倒でしたが・・・。

アップデート ファームウェアのアップデートは、予めダウンロードしておいたファイルを使ってする必要があるかと思っていましたが、アップデートサーバーはまだ生きているようで、初期設定終了後にファームウェア更新の案内が出てきました。いつ止まるかもしれないので、さっさと更新を済ませておくことにします。

ファームウェア更新後のバージョンは「1.34/21Y08AEP」。Web上で入手しておいたファイルは「1.33」でしたから、それより新しいものが降ってきました。

■ 「X-DAP Link」を使った楽曲ファイルの転送について

「XDP-20 private」には、「X-DAP Link」という、楽曲ファイルを端末に転送するためのソフトウェアが用意されています。私がインストーラーを入手した時点では以下のリンクからダウンロードすることが可能だったのですが、6月2日現在では見れなくなってしまっているようですね・・・。ギリギリだったかも?

『楽曲転送PCアプリケーション"X-DAP Link"』無償ダウンロードサービスとアップデートのご案内


証明書期限切れ ただ、上記のリンクから入手することが出来たのは ” インストーラー ” に過ぎません。「setup.exe」がダウンロードされますが、どうやらソフトウェア自体は「xdaplink.onkyo.com」からダウンロードされるようです。動作には Visual C++ 2013 のライブラリが必要なようで、自動的にインストールされました。
その後、セキュリティの警告が表示されたのでインストーラーファイルを確かめてみたところ、証明書の期限が切れてますね・・・。しかも 2018年から放置されているとは(苦笑)。まあ大丈夫でしょう。
一応現時点で最新版の「Ver 1.3.0 2017/12/1」がインストールされましたが、PC の OS を再インストールした後などにオンキヨーのドメインが完全に停止してしまっていた場合は「X-DAP Link」のインストールが出来なくなるかも知れません。

X-DAP Link Windows版の対応OS は、Windows 7/8/10 となっていましたが、アプリは Windows 11 でも動作に支障は無いようです。但し、Mac版については MAC OS X(Yosemite(10.10)、El Capitan(10.11) までの対応となっているようなので、最新版では動作しないかも知れません(Mac機を持っていないので検証することが出来ません)。右上の「e-onkyo music」へのリンクも生きてました。クリックすると Webブラウザが起動してストアに行くことが可能です。
ストレージ選択 転送したい楽曲ファイル(フォルダ)は、左上部の「コピー元フォルダ」のところへエクスプローラーからドラッグ&ドロップすれば追加する事が出来ます。ただ、ここからどうやって転送するのか分からずちょっと悩みました。下部の「選択」というボタンを押すと右の様なウインドウが出るのですが、「OK」を押すことが出来ないのですよね。なんと右上の ” 最大化 ” ボタンをクリックするとストレージを選択する画面が表示されました(苦笑)。
とまあ、これで一応楽曲ファイルを「XDP-20」に転送することは出来たのですが、はっきり言って使い勝手がいいソフトとは言えません。「XDP-20」と PC を USBケーブルで接続すれば「マスストレージモード」として USBメモリを挿した時のようにエクスプローラ上でドラッグ&ドロップしてファイルを操作することが出来るので、わざわざ「X-DAP Link」を使うまでも無いという・・・。

マスストレージモード エクスプローラーを使って直接ファイルを操作してみたのが左のスクリーンショットです。「Internal」となっているのが「XDP-20」の内蔵ストレージ、「USBドライブ」となっているのが拡張した SDカードになります。今回は SDカードを 1枚しか挿していませんが、2枚挿した場合は別ドライブとして認識されるようです。
「X-DAP Link」経由で転送したファイルは全て「xdaplink」というフォルダの中に格納されますが、エクスプローラーを使って直接転送させる場合はわりと柔軟にフォルダ構成を弄ることが出来るようです。私の場合はファイルフォーマットの種類でフォルダを分け、その中にアーティストやアルバムのフォルダを作って曲を格納することにしました。

楽曲ファイルの転送が終わったら「XDP-20」の「設定」から「音楽ライブラリの同期」へ進み、「今すぐ同期」をタップすればデーターベースが再構築されて聴くことが出来るようになります。仮に「X-DAP Link」がインストール出来なくなったとしてもたいしたダメージにはならないでしょう。まあオリジナルのプレイリストを作るのであればあった方が便利かも知れませんが。

■ インプレッション

楽曲の転送も完了したので早速聴いてみることにします。「XDP-20 」は、非圧縮音源(WAV、AIFF)はもちろんのこと、可逆圧縮音源(FLAC、ALAC)、不可逆圧縮音源(MP3、AAC)、DSF / DSDIFF といった無圧縮超高音質フォーマットを採用した DSD音源のほか、「MQA」のデコードにも対応しています。

「MQA」は、「音の折り紙」という方法を使って、オリジナルマスターサウンドクオリティの音源を高音質を維持しながらファイルサイズを抑えることに成功した、これまでに無いコーディング技術なのだそうです。非対応のプレーヤーでも再生可能ですが、対応しているプレーヤーで再生すると ” 折り畳まれていた ” 部分が展開されてより高音質で楽しむことが出来るということのようですね。

MQA音源は、e-onkyo music で購入する事が可能です。e-onkyo music のほか、サンプル音源も用意されているので、未体験の方は試してみるとよいでしょう。まあファイルサイズを気にしなければ FLAC なり DSF なりで良い気もしますが。


実測で 120g ちょっとと軽いですが、サイズが小さいこともあってか思いのほかずっしりと感じます。音楽専用プレーヤーというだけのことはあって、UI はシンプルで分かりやすいですね。メニューは大きく「Music」と「Streaming」に分かれていて、転送した楽曲ファイルの再生は「Music」の方で行います。

楽曲再生

曲数が少なければ「X-DAP Link」を使って適当に放り込んでおいでしょうが、多くなってくると目当ての楽曲を探しにくくなるので、エクスプローラーを使って「アーティスト名 ー アルバム名 ー 楽曲」というように階層化して入れておくことをお薦めします。これなら「フォルダ」メニューからかなり的確に目当ての楽曲に辿り着けるでしょう。

ストリーミング再生

「Streaming」サービスは、radiko や tunein のほか、ハイレゾ音源配信を行っている「Deezer」を聴くことが可能です。「Deezer」はフランス発の音楽サブスクリプションサービスで、日本では 2017年末に上陸してきたようです。海外では広告あり・最大ビットレート 128kbps のフリープランもあるようですが、残念ながら日本では月額 1,470円で FLAC音源の配信を受けることの出来る「deezer HiFi」のみ契約可能なようです(1ヶ月無料体験可能)。まあ Amazon Music や Apple Music の価格と楽曲数を考えると邦楽曲も少ないですし積極的に選ぶ必要性はあまりないかも知れませんね。音質はさすがでした。

これまでは普段は iPhone から TWS に飛ばして音楽を聴き、寝る前やゆっくり浸りたい時は DAC-HA200 に SONY MDR-1AM2 を繋いだり SONY の Xperia XZ1 Compact を Walkman 代わりに使ったりしていましたが、いやはや、さすがに DAC に「ES9018C2M」を 2基、アンプに「ES9601K」を 2基も使った音楽再生専用機なだけのことはありますね。同じ MDR-1AM2 を繋いでも音の厚みや細かなニュアンスにはっきり分かるレベルの違いを感じました。機能が絞られている分、操作レスポンスも良好です。

MDR-1AM2と

発売当初は 3万円台半ばほどだったものが、年式は古くなったとは言え 7,000円以下で入手することができ、非常にいい買い物をすることができました。残念ながら 2.5mm バランス接続に対応したイヤホンを持っていないので、「XDP-20」の真価はまだ見ていないと思いますが、MDR-1AM2 が 4極のバランス接続に対応しているので、そのうち新しいケーブルを自作してみようと思います。2.5mm のステレオミニプラグの半田づけはちょっと苦労しそうですが・・・。