第三世代となる 11インチと 12.9インチの iPad Pro 2018年モデルが発表された昨年 10月末のアップルの新製品発表イベントで同時に紹介された第二世代の Apple Pencil は、前作の不満点が一気に解消された非常に魅力的な製品となりました。新しい iPad Pro の性能向上とデザインが本体の買い換えの動機になったことはもちろんなのですが、この Apple Pencil の進化に強く魅了されたことも確か。これは買わないわけにはいきません。
Joshin Web で発注した時点で納期未定だったので数週間は待たされる覚悟でしたが、たまたまタイミングが良かったのか発注から数日で出荷されました。ペンが 1本入っているだけなのにシンプルかつ洗練されたパッケージはさすがですね。ただ、価格も上がっているのに以前は同梱されていた予備のペン先が付属しなくなってしまった事は残念でした。ペン先は第一世代の Apple Pencil と同じものが使用可能で、「 MLUN2AM/A」という品番で Apple Store や量販店で 4個 1組で販売されていますが、定価で税込み 2,376円と結構いい値段がするのですよね。
使い方は実際に使ってみればすぐ分かると思いますが以下のリンクは一度見ておいてよいでしょう。
新旧2つを並べてみると新しいモデルは長さが少し短くなってキャップも無くなり鉛筆のような平らな面が出来ています。このおかげで机上でコロコロ転がって落ちるということが無くなりました。キャップや充電アダプタの紛失も心配しなくて済みます。
ペアリング方法も大きく改善されて実にスマートになりました。以前の第一世代のモデルでは iPad の Lightning 端子に Pencil を差し込む必要があり、まるでプラカードのような不格好さを我慢する必要がありましたが、新しい Apple Pencil は iPad 側面にピタッと磁石で貼り付けるだけでペアリングと充電が行えるようになりました。これでこそ Apple !といった感じですね。
残念ながら第一世代の Apple Pencil は iPad Pro の2018年モデルでは互換性が無く、全く使う事ができません。充電はLightningのメス端子を持つケーブルを買ってくればなんとかなるとしても、ペアリングを行う手段がないのですよね。購入時には間違って買わないように注意が必要です。
新しい Apple Pencil は平らになっている面の先っぽ辺りをダブルタップすればいくつかの操作が可能で、操作内容は iPad Pro の「設定」→「Apple Pencil」で以下の 4種から設定することができます。
・ 現在使用中のツールと消しゴムの切り替え
・ 現在使用中のツールと前回使用したツールの切り替え
・ カラーパレットを表示
・ オフ
ただ、どうやら 1本の Apple Pencil で作業しながら同時にもう 1本を iPad にくっつけて充電しておくといった使い方は出来ないようですね。普通の人はあまり困るようなことはないでしょうが、仕事などで長時間使う方は不便に思うこともあるかも知れません。できるとしたらせいぜい作業を始める前に 2本とも充電しておいて途中でペアリングを切り替えるくらいでしょうか。
iPad Pro 標準アプリの「メモ」だけでもかなりの事ができますが、メモアプリとしては「Good Notes 4」がメモ内に写真を取り込んだり PDF に注釈を付けることができたりと非常に便利でお勧めできます。絵を描くのには「MediBang Paint」「アイビスペイント」辺りをとりあえず触ってみて、有料の「Procreate」や「CLIP STUDIO PAINT」などを物足りなければ検討するというのが良いと思います。また、最近使い始めてみたのですが「Autodesk SketchBook」もアカウント作成だけで無料で使用可能なのになかなか使い勝手が良さそうですよ。
重さは前モデルと同じ 20.7 g とのことですがペン自体が少し短くなったおかげで重量バランスがかなり良くなり、ツルツルしたボディから少しマットな質感に変わったので持ち心地も良くなったように感じます。Apple Pencil を iPad Pro の側面に貼り付けた状態でも磁力がかなり強く、少々本体を振ったくらいでは外れませんので持ち歩いても外れて落としてしまうといった心配はないでしょう。価格こそ前モデルより上がってしまいましたが機能や利便性の向上と不満だった点が一気に解消されたことで十分に納得のいく範囲では無いかと思います。買って後悔することは無いと思いますよ。