アシックス(東証プライム市場・証券コード 7936)から株主優待割引券が届きました。権利日は年2回、12月と 6月の末日です。権利日に普通株式 100株以上を保有していれば株主優待を取得できる権利が付与されますが、株式の保有継続期間と保有株式数によって株主優待の内容に違いがあります。今回は 1年以上の株式継続保有となるので、30% 割引券を頂くことができました。
上の写真の様な冊子で 12月の権利を取得した場合は翌年 3月下旬頃に 9月末日まで有効な優待割引券が、6月の権利を取得した場合は 9月中旬頃に翌年 3月末日まで有効な優待割引券が送られてきます。冊子には直営実店舗で使う事の出来る割引券が 10枚と、直営オンラインストアで 10回まで利用することのできる割引コードが含まれています。枚数が多いので少額の買い物でも気にせず使っていける点はいいですね。
■ 実店舗で利用可能な割引券
2023年2月末の時点で、全国各地の アシックスストア(8 店舗)、アシックスウォーキング(53 店舗)、アシックスキッズ(3 店舗)、アシックスランウォーク(2 店舗)、ウォーキングアウトレット(6 店舗)、ファクトリーアウトレット(26 店舗)、オニツカタイガー(31 店舗)、オニツカタイガーアウトレット(8 店舗)の各店舗で株主優待割引券を使用することができます。
以前はアウトドアブランドの「Haglöfs(ホグロフス)」の 5店舗でも株主優待割引券を使う事が出来たのですが、どうもアシックスに買収されてから赤字続きだったらしく、2021年の末に日本市場から撤退してしまったようです(その後また再上陸はしているようですね)。個人的には「三井アウトレットパーク マリンピア神戸」にあったアシックスの直営アウトレットが無くなってしまったのが痛いです・・・。建て替え完了後に戻って来てくれると良いのですが。
株主優待割引券は、1枚に付き 1万円までの買い物に使用することが可能で、1度の買い物に複数枚使用することも出来ます。セール品にも使用できるのは非常に有り難いですね(但しオニツカタイガーを除く)。株主優待割引券と他の割引サービスを併用することはできません。また、修理・部品代・各種サービス(カフェ、ラボ、ランイベント、ランステーション等)の支払いに使用することはできません。
権利日時点での所有株式数と保有継続期間によって以下の様に株主優待の内容に差が付けられています。
株式数 / 保有継続期間 | 1年未満 | 1年以上 3年未満 | 3年以上 |
---|---|---|---|
100株以上 300株未満 | 20%割引券x10枚 | 30%割引券x10枚 | |
300株以上 | 30%割引券x10枚 | 40%割引券x10枚 |
■ オンラインショップで利用可能な割引コード
送られてくる株主優待割引券の冊子には、以下のアシックス直営オンラインストアで使う事の出来る割引コードも記載されており、直営店が遠くにしかないという人でも利用しやすくなっています。
この割引コードは、有効期間内に 10回まで利用することが可能です。以前は 1ヶ月ほど実店舗で使う事の出来る割引券より使用可能期間が短かったのですが、現在は同じになったようですね。クーポンコード 1回の使用につき、5万円(税込・割引前価格)までの買い物に利用することが可能です。
セール品はクーポンの対象となるようですが、アウトレット商品や再値下げ商品には使用することができません。また、「OneASICS」の会員登録を行っておけば 3,000円以上の買い物で送料無料となります(3,000円未満なら 550円)。未登録なら 20,000円以上の買い物をしないと送料無料とはなりませんし、ストア独自のポイントも付与されますので、是非登録しておくことをお勧めします。
権利日時点での株式保有継続期間によって以下の様に株主優待の内容に差が設けられています。
株式数 / 保有継続期間 | 3年未満 | 3年以上 |
---|---|---|
100株以上 | 25%割引 | 30%割引 |
オンラインショップの支払い方法は、各種クレジットカードのほかにデビットカード、代金引換(手数料無料)、GMO後払い(コンビニ、郵便局・銀行で支払い)、Amazon Pay、Apple Pay を利用することが出来ます(Apple Pay 利用は iPhone、iPad、Mac の Safari を使う事)。
オンラインショップでの買い物については、商品発送後 30日以内なら返品手数料(550円)を負担することでサイズ違いや、思っていたのと違うといった理由でも返品することが可能です(直営店に持ち込んで返品する場合は手数料は掛かりません)。条件等については「こちら」よりご確認下さい。
■ 長期の株主優待権利を狙う場合の注意点
アシックスの場合は、決算期末日および第 2四半期末日の時点で作成される株主名簿に同一の株主番号で 3回以上載った場合に「保有継続期間 1年以上」と判定され、7回以上継続して載った場合には「3年以上の長期保有」と見做されます。
途中で売買することによって所有株式数が増減しても構いませんが、1株でも持ち続けていれば株主番号が変わることはありませんので、うっかり全部売ってしまっていたという事を避けるためにも「端株」を活用するのも一つの手でしょう。尚、貸株を利用している場合は証券会社や発行会社によっては途中で株主番号が変わってしまう可能性もありますのでご注意ください。
<広告>


■ 忘れちゃいけない「隠れ優待」
実はアシックスには「隠れ優待」も存在しています。

株主総会前に送られてくる「定時株主総会招集ご通知」にアンケートが記載されているのですが、それに答えるとオンラインストアの割引クーポンコードを贈って頂けるのですよね。回答期限が短い上に招集通知の最後に書かれているので見落としてしまう方も多いかも知れません。
クーポンコードはメールアドレスに送られてきます。使用出来るのは 1回限りで、利用期限も GW までと短いのですが、割引率が非常に高くなっていますので、忘れず確保するようにしたいところです。
■ アシックスについて
今も神戸に本社とスポーツ工学研究所を構えるアシックスは、1949年に鬼塚喜八郎氏が「鬼塚商会」を立ち上げたことに始まります。「オニツカタイガー」のブランド名でバスケットボールシューズやマラソンシューズを送り出してスポーツ界に認知されるようになり、1977年に「株式会社アシックス」が誕生して今に至ります。主力は各種競技用シューズを初めとするスポーツシューズですが、ウェア、ビジネスシューズ、アウトドア用品なども取り扱っています。
ナイキとの関係については数年前に話題になったナイキ創業者のフィル・ナイト氏の自伝「SHOE DOG」で恨み節たっぷりに触れられていた(かなりワンサイド的な記述でしたが)一方で、ナイキ側もオニツカの技術者を引き抜いていたりと、色々と因縁があるようですね。
個人的には一番走りやすいのでほぼずっとアシックスのランニングシューズを履き続けています。一時は記録を出す陸上長距離の選手の多くがナイキの ” 厚底シューズ ” を履いていた事から、箱根駅伝の出場選手のほとんどの選手がナイキに流れてしまうという事態にまでなっていましたが、アシックスも長距離用厚底シューズ「メタスピード」シリーズを発売して以来巻き返しつつあるようです。
2022年12月期は、原材料や物流コストの高騰があったものの、円安の追い風も受けて営業利益・経常利益とも大幅な伸びとなりました。競争激化の影響もあって北米事業はやや苦戦しているようですが、その他の地域については順調に業績を延ばしているようです。2030年度には連結営業利益 250億円、連結営業利益率 6.0% 以上を目指すとのこと。今後の魅力的な商品開発にも期待したいところです。